秋の兵庫ベスト8の市立西宮の冬。惜しくも21世紀枠推薦校から外れるも、来夏の頂点狙う
練習に打ち込む市立西宮選手たち
12月13日に来春の選抜の21世紀枠推薦校が、45校から最終9校の顔ぶれが決定した。北は北海道の帯広農、南は沖縄の本部が選出され、1月24日の最終発表に正式に3校が決定する。この発表で残念ながら21世紀枠推薦校から外れてしまったのが学校の1つが、兵庫県の西宮市立西宮高校だ。
西宮駅からバスに乗り継いたところにある市立西宮。綺麗な校舎に広大な敷地を持つ市立西宮だが、校庭では複数の部活動が共同で使いながら練習に打ち取んでいる。そのうちの1つに野球部も入っている。
今回、兵庫県の21世紀枠推薦校に選出されたことを監督の吉田俊介氏に振り返ってもらうと、驚きと感謝の言葉を残した。
「コールドで敗れていたのであまり良くなかったのですが、正直驚きがありました。ただ、今年の戦いもですが、先輩そして今まで数年間の戦いも評価してもらえたので、ありがたいと思いました」
秋は報徳学園の前に敗れ、近畿大会出場とはならなかった。だが、ベスト8まで勝ち上がることが出来た。この結果に大きく貢献した秋のキーマンは2人、主将で兵庫県選抜に選ばれた太田薫と副将の三浦泰正だ。
「太田はショートで4番を担う攻守の要として、プレーでチームを引っ張ってくれました。ただ、三浦の方がチームに好影響を与えるような鼓舞や盛り上げ、良いモチベーションで戦うことが出来たと思います。元気よさというか、モチベーションが高いのが三浦なんです。そういったアグレッシブさがチームを前向きにしてくれました」
主将、副将のコンビがチームを牽引したことが秋の8強にまでつながったが、21世紀枠推薦校に選ばれたことでチームの中で変化が訪れた。
「推薦された、21世紀枠の候補、兵庫県の代表など形に現れると、より練習を頑張って取り組むようになりました」
今回選ばれたことで、『これで甲子園で戦えるのか』と伝えることで、普段から『甲子園のレベルでやっていこう』と言っていることがより現実味を帯び、一層身を引き締めて高い意識で練習ができていることを吉田監督が感じていた。
13日の発表で残念ながら近畿地区の推薦校からは外れてしまったが、現状も高い意識を保ったまま練習ができている。
「外れましたが、『全国レベルの学校は兵庫にもいるんだから、そこに勝たないと夏の甲子園には行けない。だから引き続き高い意識で練習していこう』と伝えました。同時に、今回の結果は何かが不足しているからだということも考えられますので、そこを考えて、もっと高めていこうと考えて春・夏に向かっています」
一冬を越えて、市立西宮がどのような変わるのか。春以降の戦いに注目したいところだが、今出てきた“考える”というワードこそが、市立西宮高校を支える1つの武器である。野球部の取り組みに迫った野球部訪問は後日公開予定です。
(記事=田中 裕毅)
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