楽天・松井裕樹が先発に転向、これからを背負う1995年生まれ世代
松井裕樹(東北楽天ゴールデンイーグルス)
楽天の松井裕樹が2020年シーズンから先発へと転向する。12月17日に行われた契約更改後の会見で自身が明言した。
松井は2年夏(2012年)の甲子園では1試合22奪三振という快挙を達成。2013年ドラフト会議における目玉にもなっていた。
そのドラフト会議で5球団競合の末にあたりくじを引き当てた楽天に入団。1年目から一軍で起用され27試合(116回)に登板。2年目からは中継ぎに転向し、抑えを歴任。日本代表にも定着し、2017年の第4回ワールド・ベースボール・クラシックにも出場した。2019年シーズンまでに139個のセーブを積み上げ、同学年の選手の中でもトップ集団を走ってきたと言っていい。
その松井と同世代(1995年4月2日〜1996年4月1日生まれ)の選手を見ると、2019年シーズンは野手に多くのスポットライトが当たっていた。パ・リーグのMVPに輝いた森友哉(西武)や、プレミア12で全国区となった周東佑京(ソフトバンク)らが代表的な存在である。その他には渡邉諒(日本ハム)、上林誠知(ソフトバンク)も同じ世代になる。
一方で投手はどうだろうか。松井以外でも山岡泰輔(オリックス)、高橋礼(ソフトバンク)、東克樹(DeNA)、大竹耕太郎(ソフトバンク)、高橋遥人(阪神)、田口麗斗(巨人)とこちらも実績をつみつつある選手が揃っている。松井をはじめ左腕に好投手が多いのも特徴だ。
1995年生まれ世代は高卒でNPB入りした2013年ドラフト組、大卒でプロ入りした選手が2017年ドラフト組となる。そして、先日行われた2019年ドラフト会議で解禁年に指名された大卒社会人も同じ世代になる。
高卒で早くからNPB入りした者、進学、就職を経て夢を掴んだ者。その境遇は様々だ。これから先に同世代が増える可能性はあるが、ほとんどの選手がNPBの舞台に出揃ったと言ってもいいだろう。
しかし、まだこの世代に明確な「◎◎世代」という名称は定着していない。誰かが大きく抜け出すのか、それとも皆が同じように結果を残し、世代名を決めかねることになるのか。
これからの野球界を引っ張っていくことになる、1995年生まれ世代の選手たちの10年後が楽しみだ。
(記事=勝田聡)
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