尽誠学園・センバツを前に偉大なOBから 「ヒロヤスメソッド」を伝授される!
尽誠学園の選手たちに基本の大切さを説く2020年横浜DeNAベイスターズ二軍内野守備走塁コーチ・田中浩康氏(尽誠学園OB)
尽誠学園・センバツを前に偉大なOBから「ヒロヤスメソッド」を伝授される!
今秋の四国大会で準優勝。18年ぶり7回目となる2020年のセンバツ出場をほぼ手中に収めている尽誠学園(香川)が12月14日(土)、香川県善通寺市の自校グラウンドで偉大なOBから指導を受けた。
この日、12月6日(金)・7日(土)に日大三(西東京)・小倉 全由監督を招いた「香川県高等学校野球連盟監督研修会」の第二弾としてグラウンドに現れたのは田中 浩康氏。
尽誠学園では1年夏(1998年)・2年夏(1999年)に甲子園出場、早稲田大学黄金世代の一員として2004年ドラフトの自由獲得枠でヤクルトスワローズに入団すると、同球団で12年・横浜DeNAベイスターズで2年間プレーし通算1018安打。プロでは二塁手を中心とした堅実な守備に加え、セ・リーグ最多犠打も4度マークし「ヒロヤスさん」の呼び名でファンからも広く愛された野球界の職人である。
一昨年での現役引退後、今季は早稲田大野球部コーチを務め、2020年からは横浜DeNAベイスターズ二軍内野守備走塁コーチ就任も決まっている田中氏。講習会ではアップから選手たちの輪に入り「走攻守で大切にすること」という題材で「僕の引き出しを出す中で、コツをつかんでもらいたい」想いが伝わる指導を終始展開した。
アップでしこを踏む2020年横浜DeNAベイスターズ二軍内野守備走塁コーチ・田中浩康氏(尽誠学園OB)
いくつか事例をあげると、午前の守備・走塁編ではともすると見落とされがちな一塁駆け抜け時におけるけがを防ぎ、かつ効率的なベースの踏み方や二遊間を中心とした「右足→左足」を大原則とするステップの踏み方のレクチャー。
午後は「追い込まれた時の打ち方も含めて2つの考え方が必要な」ティーバッティングからの打撃理論。一死一・三塁、一・二塁から走攻守の基本について総合的なおさらいができる「ケースバッティングゲーム」など。常にモチベーションを高めるメニューを組みながら選手・大学コーチで培ったものを全て教え込んだ。
講習会の合間には東京六大学野球リーグでは田中 浩康氏と同学年のライバルとして戦ってきた杉吉 勇輝・高瀬監督(慶應義塾大卒・前:小豆島監督)、松家 卓弘・高松西部長(東京学卒・元北海道日本ハムファイターズなどで投手)をはじめとする指導者たちからはもちろんのこと、「田中さんに言われた基本をを高めていきたい」と話した秋の4番・仲村 光陽(2年・遊撃手兼投手)をはじめ尽誠学園の選手たちからも活発に質問が飛ぶなど、実り多き5時間余りを過ごした香川県高校野球の担い手たち。
「(センバツを)楽しみにしています」と最後に激励の言葉を送った田中 浩康氏からの「ヒロヤスメソッド」を手にした尽誠学園は、8強に入った前回出場以上の春の快進撃を虎視眈々と狙っていく。
(取材=寺下友徳)
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