News

秋季近畿大会出場の報徳学園の練習に潜入 !戦う度に成長した新チームのこれまでの歩みに迫る

2019.12.11

秋季近畿大会出場の報徳学園の練習に潜入 !戦う度に成長した新チームのこれまでの歩みに迫る | 高校野球ドットコム
主将の三宅雄雅(報徳学園)

 2018年に第100回全国高校野球選手権大会でベスト8に進出して、広島東洋カープのドラフト1位で小園海斗も輩出した報徳学園。長きに渡って兵庫県の高校野球を牽引し、7月からスタートした新チームも秋季兵庫県大会で優勝を果たした。

 だが新チームの船出は、決して順調な道のりではなかったと大角健二監督は振り返る。

 速球派でありながら、制球力もある坂口翔颯がエースとして安定感を見せており、また打線も強いスイングができる選手が揃っていたが、なかなかチームが噛み合わない状況が続いていた。

 また新チームは1年生の多いチームでもあった。試合に出場するメンバーのうち4、5名は1年生が出場しており、勢いがある一方で経験の少なさも目立ってた。

 「よく振れる選手は多いのですが、巧さのある選手は少なかったと思います。力的には勝負できるなと思っていましたが、固定されたメンバーで戦うのでは無く探り探りで、どの打順が一番ハマるかなといった感じでした。地区大会、県大会、近畿大会とそれぞれメンバーが替わっていきましたね」

 そういった中で、報徳学園が秋の兵庫県大会を制すことが出来たのは2つの要因があったからだ。
 1つ目は、打線の中心となる1番打者と3番打者を固定できたことだ。

秋季近畿大会出場の報徳学園の練習に潜入 !戦う度に成長した新チームのこれまでの歩みに迫る | 高校野球ドットコム
エースの坂口翔颯(報徳学園)

 「キャプテンの三宅雄雅が1番として計算できるようになり、3番にも下井田悠人という1年生が固定できるようになりました。
 特に三宅は最初は下位打線を打っていた選手ですが、すごく確実性が出てきて率が残せるようになりました。凡打の内容も良くなって、バッティングそのものが上がってきました」

 そして二つ目は、秋季兵庫県大会3回戦で対戦した育英戦だ。
 育英もまた、兵庫県の高校野球を長きにわたって引っ張っている強豪校であるが、その育英を相手に1対0と完封勝ちを収めた。強豪校に競り勝ったことで、経験の少なかった1年の自信に繋がっていったのだ。

 「レギュラーの半分が1年生だったので、強豪校や大舞台でどれだけ自分を出してくれるかなと思っていました。育英戦で坂口が完封して、その試合でタイムリーを打ったのも2年生でした。2年生が引っ張って勝つことが出来ました」

 2年生が、経験の少ない1年生を牽引し、戦う中で成長を続けた報徳学園。秋季近畿地区大会では優勝した天理に敗れたが、手応えを残した秋となった。

(記事=栗崎 祐太朗

報徳学園の新チームについてさらに迫った記事やインタビューは近日公開公開予定です。お楽しみに!

関連記事
金村義明が報徳学園時代を回顧「エースを目指したのは母親を泣かした奴らを見返すためだった」
夏の甲子園は特別で格別。小園・神頭・渡邉の2018年の報徳学園三人衆が振り返る「最後の1年」
小園海斗が世代トップを突っ走った支えは「絶え間ない向上心」

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.03.28

大阪桐蔭、大会NO.1右腕に封じ込まれ、準々決勝敗退!2失策が失点に響く

2024.03.28

中央学院が春夏通じて初4強入り、青森山田の木製バットコンビ猛打賞も届かず

2024.03.28

【センバツ準々決勝】4強決定!星稜が春初、健大高崎は12年ぶり、中央学院は春夏通じて初、報徳学園は2年連続

2024.03.28

健大高崎が「機動破壊」以来、12年ぶり4強、山梨学院は連覇の夢ならず

2024.03.28

星稜・戸田が2安打無四球完封で初4強、阿南光・吉岡はリリーフ好投も無念

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード

2024.03.24

【神奈川】桐光学園、慶應義塾、横浜、東海大相模らが初戦白星<春季県大会地区予選の結果>

2024.03.23

【東京】日本学園、堀越などが都大会に進出<春季都大会1次予選>

2024.03.27

報徳学園が投打で常総学院に圧倒し、出場3大会連続の8強入り

2024.03.25

異例の「社会人野球→大学野球」を選んだ富士大の強打者・高山遼太郎 教員志望も「野球をやっているうちはプロを狙う!」父は広島スカウト

2024.03.08

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.03.17

【東京】帝京はコールド発進 東亜学園も44得点の快勝<春季都大会1次予選>

2024.03.11

立教大が卒業生の進路を発表!智弁和歌山出身のエースは三菱重工Eastへ、明石商出身のスラッガーは証券マンに!

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード

2024.03.01

今年も強力な新人が続々入社!【社会人野球部新人一覧】