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奪三振率10.24の市川悠太、一軍経験した濱田太貴に期待!ヤクルトの高卒ルーキーの1年目を振り返る

2019.12.10

 今季、プロの舞台へと進んだ高卒1年目の選手たち。2000年生まれ世代の彼らは、「ミレニアム世代」と呼ばれ、高校3年の夏の全国高等学校野球選手権が第100回大会だったということもあり、大いに野球界をにぎわせてきた。

 根尾昂大阪桐蔭⇒中日)のように中学時代からその名を知られた者もいれば、吉田輝星金足農⇒日本ハム)のように高校3年時に一躍全国区となった者もいるミレニアム世代。そんな彼らの1年目の活躍を、球団ごとに振り返りたい。今回は東京ヤクルトスワローズの高卒ルーキーたちを見ていく。

市川悠太、濱田太貴が一軍昇格を経験

奪三振率10.24の市川悠太、一軍経験した濱田太貴に期待!ヤクルトの高卒ルーキーの1年目を振り返る | 高校野球ドットコム
左から鈴木裕太、濱田太貴、市川悠太

 2018年プロ野球ドラフト会議でヤクルトから指名を受けた高卒選手と、彼らの成績は下記の通り。

3位 市川悠太 投手 明徳義塾
18試合 1勝 19.1回 22奪三振 防御率2.79

4位 濱田太貴 外野手 明豊
105試合 86安打 8本塁打 52打点 11盗塁 95三振 打率.254
2試合 0安打 3三振 打率0.00(一軍)

6位 鈴木裕太 投手 日本文理
19試合 2敗 19.1回 11奪三振 防御率8.38

 明徳義塾出身のサイド右腕・市川悠太は、18試合に登板し19.1回を投げた。WHIPが1.3を超えるなどやや四球が多い傾向にあるが、投球回を上回る22奪三振を挙げ奪三振率10.24を記録するなど、持ち味も発揮できた。登板こそなかったが、シーズン終盤には一軍初昇格を果たすなど、来季へ期待が持てる1年目となった。

 高校通算45本塁打を放った濱田太貴は、ファームのレギュラー格として出場し、105試合372打席と経験を積むことができた1年だった。出場数が多い中でもOPS.709と一定の数字を残し、1年目としては合格点と言える。9月25日には一軍初昇格を果たし、その日の中日戦で1番左翼で初出場初スタメン。安打こそ出なかったが、球団の期待の大きさがうかがえる。

 現在は台湾で行われているアジアウィンターベースボールリーグに出場しているが、ここまで打率2割台前半と苦しんでいる。来季のブレイクへとつなげるためにも、残りの期間で良い感覚を掴みたいところだ。

 最速153キロ右腕として、日本文理から6位指名で入団した鈴木裕太。今季はファームで19試合に登板したが、30安打、19四球を喫して防御率8.38。8月までは14.1回で自責点7と悪くなかったが、9月に入って立て続けに撃ち込まれ、5回で自責点11と大きく成績を落としてしまった。課題も少なくないが、持ち味であるノビのある直球の精度を伸ばし、まずはファームでしっかりとした成績を残していきたい。

 来季は今年のドラフトの目玉でもあった奥川恭伸星稜)が加わるヤクルトだが、今季は最下位に沈んだだけに、首脳陣の若手に対する期待は自然と大きくなる。チャンスが回ってきたときに、それを逃さないよう、このオフから良い準備をしていきたい。

(記事=林 龍也

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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