東京六大学で見つけたプロへの道筋 柳町達(慶應大)は「自信」と「日本一」を手土産にプロの世界へ
柳町達
11月20日、明治神宮野球大会大学の部の決勝戦が行われ、慶應大学が2対0で関西大学を破り、2000年の第31回大会以来となる19年ぶり4回目の秋の大学日本一に輝いた。
プロ野球ドラフト会議でソフトバンクホークスに5位指名を受けた柳町達は、3番センターで先発出場。2安打を放つなど存在感を見せ、試合後には慶應義塾高時代のスローガン「エンジョイ・ベースボール」を交えて喜びを語った。
「苦しい戦いの中だったのですが、こうして笑えたってことはエンジョイだったかもしれないですね」
高校時代から高い打撃センスを見せて注目を浴びる存在であったが、プロの世界は明確には見えていなかったことを明かす柳町。だが慶應大学に入学後、東京六大学の高いレベルの中で切磋琢磨していくことで、少しづつその存在が現実的なものへ変わっていった。
「六大学野球の先輩たちはプロで活躍している方も多かったので、その中で僕もやっていけるかもと思いながら(練習を)続けてきた結果が、プロに繋がったと思います」
また大学野球では、連戦を戦う上でのマインドも培うことが出来た。
高校までは一発勝負のトーナメントだが、大学野球ではまずリーグ戦を勝ち上がる必要がある。勝っても負けても戦い続けなければならないプレッシャーを経験できたことが、この4年間での大きな成長となった。
「リーグ戦は勝っても負けても次があります。負けた次の日でもメンタルを保つことや、勝っても次の試合に向けての準備が必要だったり、そういった部分で成長できたのかなと思います」
ここからは1月中旬から始まる予定の、新人合同自主トレに向けて練習を積んでいくことになる柳町。「日本一」という最高の手土産と大学4年間で確かな自信を携えて、柳町はプロの世界へ飛び込んでいく。
(記事=栗崎 祐太朗)