中京大中京が誇る大型遊撃手・中山礼都が復調の三塁打!きっかけはレフトフライから
中山礼都
11月20日、高校の部決勝戦は中京大中京が4対3で健大高崎を下し、初優勝を決めた。
苦しんでいた巧打者・中山礼都がついに復活を見せた。ここまで3試合は無安打。18日の準決勝を終えて、中1日でどう修正したのか。
「技術的なことは変えていません。ただメンタル面で打たないと、打たないといけない気持ちがかなり出てしまったため、まずは自分のスイングをして臨もうと思いました」
すると決勝戦の第1打席で手ごたえをつかんだ。良い当たりの左飛。一見、凡打に見えるが、これまでタイミングが崩される打球が多かった。アウトになったが、逆方向へ伸びる鋭い打球だった。この打球について中山は手ごたえを感じていた。
「良い打球でした。逆方向に打球が伸びるのは、僕の調子が良い証拠なので、いける手ごたえがありました」
そして第2打席は右中間を破る適時三塁打で勝ち越しに成功。第3打席もヘッドを残したまま、低めの変化球についていき、マルチヒット。ようやく中山らしい打撃を見せてくれた。
「打ててよかったです」と安堵した表情を見せた。
また守備でも見せ場を作った。三遊間の深い打球に対しては自慢の強肩で刺し、7回裏にはショートバウンドした打球を軽快に処理して、アウトにしたプレーはスタンドがざわめいた。この軽快な守備は、普段の積み重ねが生きた。
中山は朝6時にグラウンドに来て、学生コーチにノックを受けてもらったり、壁当てをしながら、捕球技術を磨き、今の中山を形作った。
東海大会では打率.545、10打点と活躍を見せてきた中山。思うような結果を残せず苦しんだが、最後に吹っ切れて勝利に貢献した経験は来春に大きく生きるはずだ。