松本航と東妻勇輔が圧巻の投球で日体大が37年ぶりのV【2017年明治神宮大会・大学の部】
11月15日に明治神宮大会が開幕した。大学の部では10月に行われたドラフト会議で指名された選手も多く出場しており注目度は高い。4年生にとっては、大学生として最後の公式戦となり期するものがあるだろう。
今回同様、過去の大会にも多くのNPBプレーヤーが出場した。今回は2017年の明治神宮大会(大学の部)を振り返ってみたい。
左から松本航、東妻勇輔の日体大Wエース
2017年の同大会を制したのは日本体育大学だった。このチームを支えていたのは、当時3年生だった松本航(現・西武)と東妻勇輔(現・ロッテ)のふたりである。松本は15回を投げ自責点1。東妻は12.2回を投げ自責0。ふたりで3試合を1失点に抑え37年ぶりの頂点に立ったのである。
日本体育大学は九州共立大学、東洋大学、星槎道都大学を破っての優勝だったが、そのいずれにも後のNPBプレーヤーが在籍していた。
2回戦の相手である九州共立大学には島内颯太郎(現・広島)、久保拓眞(現・ヤクルト)とふたりの好投手が所属していた。島内は5回無失点と結果を残したが、久保は6回を投げ自責3と不本意な成績に終わっている。
準決勝の相手である東洋大学は甲斐野央(現・ソフトバンク)と佐藤都志也(現・ロッテ)、そして中川圭太(現・オリックス)と3人が出場。この試合で甲斐野は3.1回を投げ自責3と早期降板。結果として松本に投げ負ける形になってしまった。
決勝を争ったのは星槎道都大学だった。その試合では敗戦投手となってしまったが、エースの福田俊(現・日本ハム)は3試合で18.1回を投げ自責点2と好投を見せている。
慶應義塾大学は岩見雅紀(現・楽天)、郡司裕也(中日4位)、津留崎大成(楽天3位)、柳町達(ソフトバンク5位)の4人が大会に出場した。岩見が2安打1打点と奮闘したものの、初戦で環太平洋大学に敗れている。
その他にも大阪商業大学からは滝野要(現・中日)、橋本侑樹(中日2位)、大西広樹(ヤクルト4位)の3人。富士大学からは佐藤龍世(現・西武)、鈴木翔天(現・楽天)、創価大学からは海老原一佳(現・日本ハム)、杉山晃基(ヤクルト3位)とそれぞれ2人が神宮の舞台に立っている。
2017年の大会出場者は、その年のドラフト指名選手でも2年目を終えたばかり。これからさらに成長していくことだろう。もちろん、まだ在学中の選手もいる。2020年以降のドラフト会議で指名される選手が現れるかもしれない。
(記事:勝田 聡)