大阪桐蔭高校から4人のNPBプレーヤーが誕生【2017年明治神宮大会・高校の部】
11月15日に明治神宮大会が開幕した。高校の部・大学の部ともに初日から熱戦が繰り広げられている。この舞台を経験した選手たちが、将来のNPBを背負う存在となることも十分にあるだろう。
もちろん、過去の大会からも多くのNPBプレーヤーが誕生している。今回は今から2年前となる2017年大会の高校の部を振り返ってみたい。
高校時代の市川悠太
2017年の同大会を制したのは明徳義塾高校だった。エースである市川悠太(現・ヤクルト)は3試合連続完投勝利と圧巻の投球。とくに創成館高校との決勝では、9回を94球でまとめ完封勝利を収めている。
2018年ドラフト会議でヤクルトから3巡目指名を受け入団。ルーキーイヤーとなった2019年シーズンは一軍登板こそなかったが、ファームでは18試合に登板し防御率2.79とまずまずの成績を残している。
明徳義塾高校に敗れた創成館高校のエースは川原陸(現・阪神)だった。この大会では先発・中継ぎ両方の役割で全試合に登板している。
高校時代の根尾昂
準決勝で創成館高校に敗れた大阪桐蔭高校は翌年のドラフト会議で4人のNPBプレーヤーが誕生した。根尾昂(現・中日)、藤原恭大(現・ロッテ)、柿木蓮(現・日本ハム)、横川凱(現・巨人)である。1年目の2019年シーズンは一軍での結果は出ていないが、将来の主軸候補として期待されているメンバーばかりだ。
翌年に春夏の全国大会を制することになる同校だが、この大会では強さを見せることができなかった。「1番・中堅」の藤原は打率.250(8打数2安打)とらしくない打撃成績。「4番・遊撃」の根尾は打率.200(5打数1安打)とこちらも打撃面では物足りなかった。しかし投手としての根尾は4回自責1、17奪三振と好投を見せている。
一方、柿木は8回自責3、奪三振5、横川は7回自責4、奪三振4と極端に悪くはないものの、圧倒的な力の差を見せるにはいたらなかった。
今大会でもこのように敗れたチームから翌年の主役、そしてNPB入りを果たす選手が生まれる可能性は十分にある。優勝チームだけでなく、その他のチームの動向にも気を配りたい。
(記事:勝田 聡)