清宮幸太郎と安田尚憲が決勝で激突!【2016年明治神宮大会・高校の部】
高校野球界において、年内最後の公式戦となる明治神宮大会。すでに3年生は引退しており、2年生が最上級生となる。新チームで挑む来春の選抜高校野球に向け、全国の強豪たちと真剣勝負ができる貴重な大会である。来年以降のドラフト会議で指名されるような金の卵たちも存在しており注目度は高い。
そんな明治神宮大会(高校の部)だが、過去の大会にもその後のドラフト会議で指名された選手は多くいる。今回は今から3年前となる2016年の大会を振り返ってみたい。
2016年明治神宮大会決勝で激突した清宮幸太郎と安田尚憲
この大会でもっとも注目されていたのは、早稲田実業の清宮幸太郎(現・日本ハム)だろう。ドラフト会議まで1年を切り、どれだけの本塁打を放つのかが関心ごととなっていた。
大きな注目を浴びていた清宮は3試合で打率.571(7打数4安打)、1本塁打とプレッシャーに負けることなく結果を残した。また清宮の後ろを打っていた野村大樹(現・ソフトバンク)も打率.556(9打数5安打)、1本塁打と同じく結果を残している。
清宮が高校時代に結果を残してきた要因のひとつには、うしろに野村が控えていたことも大きい。それが伺える大会での成績だった。
そんなふたりを擁する早稲田実業を決勝で破ったのが、履正社高校である。清宮と比較され続けてきた安田尚憲(現・ロッテ)は、決勝戦で1本塁打を含む4打点の活躍でチームを優勝に導いた。
その他には明徳義塾高校の西浦颯大(現・オリックス)や仙台育英高校の西巻賢二(現・ロッテ)も同大会に出場した。西浦は2試合で打率.125(8打数1安打)と苦しんだ一方、西巻は初戦敗退となったものの打率.333(3打数1安打)と気を吐いている。
また、西巻は高卒2年目ながら戦力外となり話題となったが、ロッテの秋季キャンプ内で行われた入団テストに合格。ロッテへと移籍し安田とチームメートになった。2020年シーズンが高卒3年目。まだまだ伸びしろは十分にあるはずだ。
もちろん2016年の同大会に出場し、その後進学や社会人を選択した選手も多くいる。これからまだまだ、NPBプレーヤーは増えることになりそうだ。
(記事:勝田 聡)