広島4位・韮澤など32名の高校球児が中学生に指導!彩の国野球フェスティバルが開催
中学生徒ともにノックに入る韮澤雄也
11月14日、[stadium]埼玉県営大宮公園野球場[/stadium]で高校球児が中学生に野球の指導を行うイベント『彩の国野球フェスティバル2019』が行われ、中学生約200名を高校3年の球児が熱心に指導を行った。
このイベントは、中学生に高校でも野球を続けてもらうため、そして高校球児にとっても教える難しさを知り自らの技術の確認もしてもらうことを目的としており、平成8年にスタートして今年で24回目となる。
イベントには、広島東洋カープにドラフト4位指名を受けた花咲徳栄の韮澤雄也を筆頭に、エースとして選抜甲子園に出場した春日部共栄の村田賢一、ドラフト候補にも名前が上がっていた昌平の米山魁乙など、県内トップレベルの高校生が参加して中学生たちはイベントの開始前から興奮を隠せない様子を見せた。
イベントはまず4つのグループに分かれて、ローテーションで打撃練習や守備練習、投球練習やトレーニングなどを指導。高校トップレベルの選手からの指導に、初めは緊張した様子を見せた中学生たちだったが、次第に緊張が解けてくると積極的に質問する姿を見せる。
投打で高いレベルを持っていた大宮東の島村大樹は、鷲宮中学の戸草内遥人投手を指導。
島村は「インステップしないように」と具体的なアドバイスを送り、投球練習を終えた戸草内投手も「今日教えていただいたことを普段から気をつけていきたい」と語るなど充実した表情だった。
中学生に囲まれながら144キロを計測した村田賢一(春日部共栄)
すべてのグループが一通りの指導を終えると、次は高校生によるエキシビョンが行われた。
打撃練習では、花咲徳栄の橋本吏功や春日部共栄の森飛翼、夏の選手権埼玉大会で1試合2本の満塁ホームランを放った大宮東の島村など、長打力を武器とする選手が登場。
打球がスタンドに飛び込むと中学生たちからは驚きの声が上がり、また島村が場外に打球を飛ばしたときにはこの日1番の盛り上がりとなった。
そして投球練習では、山村学園の和田朋也、花咲徳栄の中津原隼太、昌平の米山魁乙、春日部共栄の村田賢一が登場。村田がこの日最速の144キロを記録すると、ここでも中学生たちからは驚きの声が上がり、イベントは終始大きな盛り上がりを見せた。
イベント後、自主トレに向けて練習に励んでいるという韮澤は「高校3年間を埼玉で過ごして、応援もしてもらってきました。野球人口も増やしていきたいと思っているので、野球を好きになって欲しい思って指導しました」と埼玉県の高校野球への愛着を口にし、中学生とのふれあいに満足した様子だった
参加した中学生にとって、憧れの選手を目の前で見ることが出来たのは大きな思い出に違いない。
そして参加した高校生の中には、実は3年前の同イベントに中学生として参加した選手もいる。この日参加した中学生の中からも、未来の埼玉県の高校野球を盛り上げる選手が現れるのか非常に楽しみだ。
(記事=栗崎 祐太朗)