田中正義、今永昇太に周東佑京も出場!2014年明治神宮大会・大学の部を振り返る
駒澤大学時代の今永昇太(横浜DeNAベイスターズ)
11月15日から高校、大学ともに明治神宮大会が開幕する。
高校の部は来春に行われる選抜高等学校野球へ向けて、重要な真剣勝負の場所だ。新たな代となり、自分たちの実力を確かめる格好の舞台となっている。
一方、大学の部は4年生たちにとって最後の公式戦。次のステージへと進むもの、これで野球との別れを告げるものと選手たちの立場は様々である。どちらにせよ、同じ仲間たちと戦うのはこれが最後となり、胸に期するものがあるのは間違いない。
それぞれの思いが交差する明治神宮大会。もちろん過去の大会からも多くのNPBプレーヤーが誕生している。今回は今から5年前となる2014年大学の部を振り返ってみたい。
2014年大学の部を制したのは駒沢大学だった。大車輪の活躍を見せたのが、当時3年生だった今永昇太(現・DeNA)である。初戦で野間峻祥(現・広島)が3番に座る中部学院大学相手に9回1失点完投勝利を収めると、その後は中継ぎとして2試合に登板。合計3試合で14回を投げ、わずか1失点と優勝に大きく貢献している。
準優勝を果たした明治大学には後のプロ野球選手が多数揃っていた。決勝のオーダーには、1番・福田周平(現・オリックス)、2番・糸原健斗(現・阪神)、3番・髙山俊(現・阪神)、5番・菅野剛士(現・ロッテ)、7番・坂本誠志郎(現・阪神)、8番・山崎福也(現・オリックス)と6人のNPBプレーヤーが名を連ねている圧巻の布陣。また、山崎の後を受け継いでマウンドに登ったのは柳裕也(現・中日)だった。
決勝戦には出場していないものの、佐野恵太(現・DeNA)や上原健太(現・日本ハム)、齊藤大将(現・西武)も同大会に出場している。まさにNPBプレーヤーの宝庫だった。
その他で注目を浴びていたのは、創価大学の田中正義(現・ソフトバンク)である。この年の春に大ブレイクを遂げた右腕は、2試合で4.2回を投げ無失点。6個の三振を奪っている。最速150キロを超えるストレートは目を見張り、2年後のドラフト候補として取り上げられていた。
プレミア12で神足を見せている周東佑京(現・ソフトバンク)も東京農業大学北海道オホーツクの一員として、同大会で打率.375(8打数3安打)、1盗塁の記録を残している。また、同大は玉井大翔(現・日本ハム)、井口和朋(現・日本ハム)、風張蓮(現・ヤクルト)と3人のNPBプレーヤーが登板している点も見逃せない。
大学4年生にとって最後の晴れ舞台。今大会からも未来のスター候補が誕生することを期待したい。
(記事:勝田 聡)