News

堀井監督就任からアマチュア屈指の育成機関へ変貌したJR東日本 15年間で22名プロへ輩出して現在も9年連続指名継続中!

2019.11.08

堀井監督就任からアマチュア屈指の育成機関へ変貌したJR東日本 15年間で22名プロへ輩出して現在も9年連続指名継続中! | 高校野球ドットコム
ドラフト会議2019で読売ジャイアンツにドラフト2位指名された太田龍(JR東日本)

 2004年12月から15年間、JR東日本の監督を務めた堀井哲也監督が退任となった。静岡・韮山出身の堀井監督は慶應義塾大に所属し、卒業後は3年間、三菱自動車川崎に所属。現役時代は外野手として活躍した。その後、三菱自動車岡崎のマネージャー、監督を経て、2004年12月からJR東日本の監督となった。

 JR東日本では優勝1回(2011年)、準優勝2回(2012年、2013年)と実績を残した。特筆すべきはチームの実績だけなく、プロ入り選手を多く輩出していることだ。堀井監督が就任してからプロ入りした選手は以下の通り。

■2005年
東京ヤクルト 大・社ドラフト 3位 松井光介横浜-亜細亜大)投手
■2006年
巨人 大・社ドラフト6位 寺内崇幸栃木工)内野手
■2007年
横浜 大・社ドラフト1位 小林太志富岡‐立教大)投手
東京ヤクルト 大・社ドラフト5位 中尾敏浩PL学園-青山学院大)外野手
■2008年
横浜5位 小杉陽太二松学舎大附)投手
■2011年
埼玉西武1位 十亀剣愛工大名電‐日大)投手
オリックス 2位 縞田拓弥東福岡‐日大)内野手
オリックス8位 川端崇義(東海大相模‐国際武道大)内野手
■2012年
オリックス6位 戸田亮(東京大成‐高千穂大)投手
■2013年
オリックス1位 吉田一将青森山田‐日本大)投手
広島東洋 3位 田中広輔東海大相模‐東海大)遊撃手
中日 4位 阿知羅拓馬大垣日大)投手
■2014年
オリックス6位 坂寄晴一鉾田一 -国士舘大)投手
オリックス7位 西野真弘東海大浦安-国際武道大)内野手
広島6位 飯田哲矢藤沢翔陵‐亜細亜大)
■2015年
千葉ロッテ2位 関谷亮太日大三 -明治大)投手
千葉ロッテ4位 東條大樹桐光学園‐青山学院大)投手
中日6位 石岡諒太神戸国際大附) 外野手
■2016年
横浜DeNA8位 進藤拓也西仙北‐横浜商科大)
■2017年
オリックス1位 田嶋大樹佐野日大)投手
■2018年
福岡ソフトバンク 板東湧梧(鳴門)投手
■2019年
巨人2位 太田龍れいめい)投手

15年間でドラフト指名がなかった年は2回だけ

堀井監督就任からアマチュア屈指の育成機関へ変貌したJR東日本 15年間で22名プロへ輩出して現在も9年連続指名継続中! | 高校野球ドットコム
ドラフト会議2018でソフトバンクホークスに指名された板東湧梧(写真はJR東日本時代)

 なんと15年間でドラフト指名がなかった年は2009年・2010年の2回だけ。2011年以降は9年連続でドラフト指名を受け、合計22人も指名されている。投手、捕手、内野手、外野手と満遍なく送り出している。

 その一因として、堀井監督はコーチングスタッフ、外部コーチを強化していることが大きい。

 元大洋・横浜では内野手として活躍した銚子利夫氏が外部スタッフとして活躍し、ヤクルトでは投手として活躍した安田猛氏も外部スタッフになった時期があり、安田氏は田嶋大樹がJR東日本に在籍中、手取り足取り指導していた姿が印象深い。

 もう1つは練習環境の変化。2009年から当時の幕張から柏市へ移転。野球場、人工芝の雨天練習場、ウエイト場。さらに食事面のサポートも手厚く、その環境の良さはNPBに匹敵するものがある。

 最後にプロ入り選手は上位だけではなく、下位選手も多い。これはどんな評価でもいいので、プロ入りしたい選手にとっては喜ばしい環境であろう。

 もちろん十亀剣田中広輔のように主力選手として活躍しているもあれば、早くも現役を退いている選手もいる。それでもNPBの経験はその選手の人生にとってプラスになるものだと思い輩出しているのだろう。

 輩出数、活躍度を見れば、JR東日本はアマチュア屈指の育成機関であることは間違いないだろう。これからもJR東日本はその体制であることを願いたい。

 また慶応大の監督に就任する堀井氏も、ぜひ強力な選手を育て上げる育成機関にすることを期待したい。

(記事=河嶋 宗一

◆関連記事
巨人ドラフト2位・太田龍(JR東日本)の剛速球!ピッチング映像を公開
甲子園のスターから球界のスターへ!板東湧梧(ソフトバンク)の進化の秘密
田嶋大樹(オリックス)が大切にする「『自分の道』を正しいものとすること」

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.03.28

大阪桐蔭、大会NO.1右腕に封じ込まれ、準々決勝敗退!2失策が失点に響く

2024.03.28

中央学院が春夏通じて初4強入り、青森山田の木製バットコンビ猛打賞も届かず

2024.03.28

【センバツ準々決勝】4強決定!星稜が春初、健大高崎は12年ぶり、中央学院は春夏通じて初、報徳学園は2年連続

2024.03.28

健大高崎が「機動破壊」以来、12年ぶり4強、山梨学院は連覇の夢ならず

2024.03.28

星稜・戸田が2安打無四球完封で初4強、阿南光・吉岡はリリーフ好投も無念

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード

2024.03.24

【神奈川】桐光学園、慶應義塾、横浜、東海大相模らが初戦白星<春季県大会地区予選の結果>

2024.03.23

【東京】日本学園、堀越などが都大会に進出<春季都大会1次予選>

2024.03.27

報徳学園が投打で常総学院に圧倒し、出場3大会連続の8強入り

2024.03.25

異例の「社会人野球→大学野球」を選んだ富士大の強打者・高山遼太郎 教員志望も「野球をやっているうちはプロを狙う!」父は広島スカウト

2024.03.08

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.03.17

【東京】帝京はコールド発進 東亜学園も44得点の快勝<春季都大会1次予選>

2024.03.11

立教大が卒業生の進路を発表!智弁和歌山出身のエースは三菱重工Eastへ、明石商出身のスラッガーは証券マンに!

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード

2024.03.01

今年も強力な新人が続々入社!【社会人野球部新人一覧】