世界ランキング4位の強豪・台湾と対戦!最強スラッガー・王柏融に注目!【プレミア12】
11月2日から開幕した「第2回 WBSCプレミア12」。WBSC世界ランキング上位12ヵ国のチームが対戦するこの大会は、東京2020オリンピックの予選も兼ねるなど、熱い真剣勝負が繰り広げられている。上位進出を目指す各国代表には、過去にNPBでプレイした経験を持つ選手も選出されている。
今回は、7日(木)に侍ジャパンと対戦する台湾代表を見ていこう。
台湾プロ野球4割打者に、陽岱鋼のいとこが出場
世界ランキング4位、前回大会9位の台湾(チャイニーズ・タイペイ)。近年の世界大会での成績は振るわないが、今夏行われたU-18ベースボールワールドカップでは世界一に輝くなど、勢いを取り戻している。MLBで最多勝も獲得しているワン・チェンミン(今大会はコーチで登録)や、中日を経てMLBでも活躍を見せるチェン・ウェインなどを輩出している。
今大会に参加参加している台湾代表の中で、NPBでの出場経験を持つのが、「大王」ことワン・ボーロン(日本ハム)、チェン・グァンユウ(ロッテ)、ジャン・イー(オリックスでの登録名は張奕)の3名だ。
今季から日本ハムでプレイするワンは プロ入り2年目に打率.414、200安打(116試合)、29本塁打、105打点を記録しブレイク。3年目にも打率.407、31本塁打、101打点で三冠王を獲得するなど台湾屈指のスラッガーとして来日。今季は故障などの影響もあり88試合の出場にとどまったが、過去には2017年のWBC前の壮行試合で則本昂大から本塁打を放つなど、その打撃は侍ジャパンにとっても驚異となりうる。
2011年に国立体育大学を休学して来日したチェンは、トミー・ジョン手術のリハビリのため育成契約を経て、2014年に一軍初登板を果たす。2015年からロッテに移籍すると、今季は自信最多の44試合に登板するなど、中継ぎとして輝きを放った。
いとこでもある陽岱鋼に憧れ、高校時代に福岡第一高に留学したジャンは、日本経済大から2016年の育成ドラフト1位でプロ入りを果たした。今季、ファームで好成績を残し支配下登録を勝ち取ると、8試合に登板してプロ初勝利を含む2勝をマーク。伸び盛りの若手右腕だ。
台湾代表の3名は、いずれも現役でNPB球団に所属する選手たちだ。母国・台湾の声援を背にどのようなプレイを見せてくれるのか、楽しみにしたい。
【NPBでプレイ経験のある主な台湾出身選手】
ワン・ボーロン(王柏融・日本ハム・2019年~在籍中)
88試合 78安打 3本塁打 35打点 打率.255
ジャン・イー(張奕・オリックス・2017年~在籍中)
8試合 2勝4敗 27.1回 17奪三振 防御率5.93
チェン・グァンユウ(陳冠宇・DeNA、ロッテ・2011年~在籍中)
117試合 10勝11敗 249.2回 204奪三振 防御率3.60
チェン・ウェイン(陳偉殷・中日・2004~2011年)
127試合 36勝30敗 650.2回 520奪三振 防御率2.59
ヨウ・ダイカン(陽岱鋼・日本ハム、巨人・2006年~在籍中)
1277試合 1148安打 104本塁打 476打点 140盗塁 打率.271
リン・ウェイツウ(林威助・阪神・2003~2013年)
454試合 270安打 31本塁打 125打点 打率.264
チャン・ズージャ(張誌家・西武・2002~2006年)
63試合 26勝19敗 387回 352奪三振 防御率3.81
シュウ・ミンチェ(許銘傑・西武・2000~2011年)
301試合 49勝49敗 885回 476奪三振 防御率4.20
大豊泰昭(中日、阪神・1989~2002年)
1324試合 1089安打 277本塁打 722打点 打率.266
カク・タイゲン(郭泰源・西武・1985~1997年)
272試合 117勝68敗 1682.1回 1069奪三振 防御率3.16
文=林 龍也