プレミア12で高橋礼が快投! 苦しむ専大松戸高校OBの光となるか?
高校時代の高橋礼(ソフトバンクホークス)
11月5日、プレミア12に参加している侍ジャパン日本代表が、ベネズエラ代表に8対4で勝利した。4回に先制点を奪われ、その後勝ち越すも逆転を許す苦しい展開だったが、終盤に相手のミスにつけ込み逆転勝ち。大事な初戦をものにした。
11月6日、台湾で行われているプレミア12のオープニングラウンドで日本代表はプエルトリコ代表相手に4-0で勝利した。序盤に鈴木誠也(広島)の3点本塁打などでリードを奪うと、5投手による完封リレーでそのまま逃げ切っている。
なかでも圧巻の投球を見せたのが高橋礼(ソフトバンク)である。球界屈指のサブマリンは6回2死までパーフェクトピッチング。結局、6回無失点、被安打1、与四球1(73球)と抜群の内容でリリーフ陣に後を託している。
高橋は2017年ドラフト2位で専修大学からソフトバンクへと入団した大卒2年目の右腕。2019年シーズン12勝をマークし日本一に大きく貢献し、まさに飛躍の年となった。
そんな高橋は専修大学の付属校である専大松戸高校の出身だ。高校時代もアンダースローで投げており一部では注目を浴びていたが、プロ志望届を提出することなく専修大学へと進学した。ちなみに同校における現役のOB(NPB)では、唯一の大卒でもある。
その他に現役のNPBプレーヤーであるOBは上沢直之(日本ハム/2011年6位)、原嵩(ロッテ/2015年5位)、渡邉大樹(ヤクルト/2015年6位)の3人がいる。
上沢はエース格として期待されたものの、試合中に打球が直撃し骨折。無念の戦線離脱となり2019年シーズンは1年を全うすることができなかった。
原は肩の故障に苦しんできたこともあり、ここまでの4年間で一軍登板機会は訪れていない。しかし、2019年シーズンは二軍で2年ぶりの登板をはたし、20試合で54回を投げ防御率3.67とまずまずの成績を残している。
原と同学年になる渡邉はキャリアハイとなる16試合に出場し、プロ初本塁打も記録した。しかし、安打はその1本だけに終わり、シーズンを通して一軍に帯同することもできなかった。2020年シーズンこそ外野のレギュラー争いに加わりたいところだ。
このように高橋こそ充実した一年を送ることができたものの、その他の3人の専大松戸高校OBたちは不本意な1年となってしまった感がある。この高橋の活躍を刺激とし、2020年シーズンは専大松戸高校OB全員が、結果を残すことに期待したい。
【専大松戸高校OB・2019年シーズン成績】
※NPB現役選手
高橋礼(ソフトバンク)
23試合/12勝6敗/143回/奪三振73/与四球49/防御率3.34
上沢直之(日本ハム)
11試合/5勝3敗/71.1回/奪三振64/与四球27/防御率3.15
原嵩(ロッテ)
一軍出場なし
渡邉大樹(ヤクルト)
16試合/打率.143(7打数1安打)/1本塁打/1打点/1盗塁
※数字は2019年シーズン終了時点
文=勝田聡