鈴木誠也、西川龍馬、床田寛樹 最後の夏に未出場の同級生3人で勝利をもぎ取る!
全国各地で行われていた全国高校野球選手権大会の地方大会が終了した。今大会でもっとも注目されていた佐々木朗希を擁する大船渡高校(岩手県)は岩手大会の決勝で敗退。3年間で1度も[stadium]甲子園[/stadium]の舞台に立つことは叶わなかった。また、及川雅貴(横浜高校)や西純矢(創志学園高校)も地方大会で散った。
プロ野球の世界を見渡しても、最後の夏に[stadium]甲子園[/stadium]へ手が届かなかった選手は多い。
そんな中、7月27日のヤクルト対広島([stadium]神宮[/stadium])の試合では、最後の夏に[stadium]甲子園[/stadium]へ出場できなかった同世代の広島の選手たちが結果を残し勝利に導いた。
西川が先制弾、鈴木が追加点、床田が6回2失点
高校時代の鈴木誠也
この試合で先制点を叩き出したのは西川龍馬(広島)だった。初回に先頭打者本塁打を放ったのである。そんな西川は名門・敦賀気比高校の出身。[stadium]甲子園[/stadium]出場経験はあるものの、最後の夏は福井大会のベスト4で涙を飲んだ。ちなみに、西川の前に立ちはだかったのは、菅原秀(楽天)擁する福井工大福井高校だった。
追加点となる本塁打を放ったのが鈴木誠也である。二松学舎大付属高校出身の鈴木は一度も[stadium]甲子園[/stadium]の舞台には手が届かなかった。エースで4番だったが、最後の夏も東東京大会ベスト8で姿を消した。その鈴木に投げ勝ったのが、成立学園高校の谷岡竜平(巨人)である。
この試合は西川、鈴木の本塁打で2点を先制した広島が、3対2で逃げ切り勝ち。先発の床田寛樹が6回2失点と試合をつくり、今シーズン6勝目をマークしている。
その床田も[stadium]甲子園[/stadium]とは縁がなかった。強豪校揃いの大阪府で箕面学園高校に進学した床田。夏の大阪大会では3回戦が最高成績。最後の夏も3回戦で豊中高校に敗れ、涙を飲んでいる。
西川、鈴木、そして床田はなんと全員1994年生まれ世代(1994年4月2日〜1995年4月1日生)と同級生でもある。今シーズンの広島を支える同級生たちは、そろって最後の夏に[stadium]甲子園[/stadium]へ出場できなかった。彼らは藤浪晋太郎(大阪桐蔭高校→阪神)や現・エンゼルスの大谷翔平(花巻東高校→日本ハム)らと同世代でもある。
高校時代の注目度はそれこそ雲泥の差であった。話題性が低くても、最後の夏に出場できなかったとしても、プロ野球の世界で輝ける選手は数多くいる。
文=勝田聡
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