近畿大会で5年ぶりの優勝!天理高校の現役OBは?
11月4日、秋季近畿大会で天理高校(奈良県)が大阪桐蔭高校(大阪府)を下し、5年ぶりの優勝を果たした。これで来春の選抜高校野球大会への出場はほぼ確実。初優勝を目指すことになる明治神宮大会で、近畿地区の出場枠を1つ増やすことができるかに注目が集まっている。
そんな天理高校出身のNPBプレーヤーは数多く存在する。ドラフト制以後では門田博光(南海ほか)がもっとも名前を残したOBだろう。小さい体ながら「不惑の大砲」として名を馳せ、通算567本塁打を放ちその名を球史に刻んでいる。その他には藤本博史(南海ほか)や関本賢太郎(阪神)などが、天理高校OBとしてNPBの世界で結果を残した。
現役の天理高校OBに目を向けると、西浦直亨(ヤクルト)、中村奨吾(ロッテ)、そして太田椋(オリックス)と3人いる。しかし、2019年シーズンは全員が苦しいシーズンとなってしまった。
西浦は前年に初めて規定打席に到達し正遊撃手の座を掴んだが、2019年シーズンは2度の故障離脱。わずか44試合の出場にとどまってしまう。復活をかける2020年シーズンは、廣岡大志や奥村展征、太田賢吾らの若手に加え、新外国人選手のアルシデス・エスコバーとポジションを争うことになる。
西浦と同じく2018年シーズンに初めて規定打席へと到達した中村は、2年連続で全試合出場を果たしている。しかし、本塁打こそ8本から17本へと大きく伸びたものの打率(.284→.232)、出塁率(.374→.317)、長打率(.393→.375)、そして盗塁(39個→12個)も大きく減少した。
新外国人選手の補強や国内FA権を行使した鈴木大地の去就によるが、2020年シーズンも重要な戦力で考えられていることは間違いないだろう。2018年シーズンの成績がフロックではなかったことを証明する成績を残したい。
高校時代の太田 椋
そして2018年ドラフト1位の太田は、開幕前に骨折で戦線離脱するという苦しいスタートだった。その後リハビリを終え、二軍での実戦復帰からおよそ3ヶ月後となる9月14日に一軍初昇格。そこで残念ながら初安打は生まれなかったものの、6試合に出場し16打席を与えられている。2020年シーズンは一軍の29人枠に入り、レギュラー争いに加わることが目標となる。
このように天理高校OBたちは怪我や不振もあり、2019年シーズンに結果を残すことができなかった。2020年シーズンは後輩たちの活躍を刺激とし、好成績を残すことに期待したい。
【天理高校OB 2019年シーズン成績】
西浦直亨(ヤクルト)
44試合/打率.235(149打数35安打)/4本塁打/19打点/0盗塁
中村奨吾(ロッテ)
143試合/打率.232(512-119)/17本塁打/59打点/12盗塁
太田椋(オリックス)
6試合/16試合/打率.000(13-0)/0本塁打/0打点/0盗塁
※数字は2019年シーズン終了時点
文=勝田聡