「強打の捕手」候補 石橋康太(中日)にかかる期待の大きさ
関東一時代の石橋康太
11月3日からFA宣言を行使した選手の交渉がスタートしている。
交渉に動いている球団もあるが、交渉に動かない球団はFA宣言している選手が補強ポイントではなく、現有戦力で勝負しようとする現れである。そこで気になったのが、東北楽天を退団した嶋基宏選手に対し、中日が名乗りを挙げなかったことだ。岐阜県出身で、中京大中京出身の嶋にとって中日は地元球団だが、中日が名乗り出なかったということは、若手路線に切り替えたとみていいだろう。
そこで期待したい若手捕手がいる。それが石橋康太(関東一出身)。まだ高卒1年目を終えたばかり。来年の正捕手が約束されたわけではない。ただ、石橋は近年中日入りした捕手にはない「打てる捕手」になれる予感がある。
関東一高時代は高校通算57本塁打を放った強打の捕手として注目されたが、プロ入り後も強打を発揮し、ウエスタンリーグで4本塁打を記録。さらに一軍に昇格し、プロ入り初安打を記録。また打撃以上にスローイングやキャッチング能力の高さを評価された。
ディフェンス力を兼ね備えた強打の捕手である石橋に対する期待は高く、11月23日から開催される「アジア・ウインターリーグ」に、ドラフト1位の根尾昂とともに参加する。
秋季キャンプ、ウインターリーグで実力をつけ、来年は一気に一軍定着となるか注目である。
文=河嶋 宗一