武岡龍世にかかる期待 青森県の高校出身の遊撃手は出世する?
坂本や京田など… 青森県の高校出身遊撃手
武岡龍世(八戸学院大光星) 写真:共同通信
10月17日に行われたドラフト会議で、ヤクルトは武岡龍世(八戸学院大光星高校)を6位で指名した。契約はまだであるが、すでに指名挨拶は済ませており入団することは確実。担当スカウトも「6位まで残っていることにびっくりした」とコメント。球団としては順位以上の評価をしているようだ。
そんな武岡は今夏の全国高校野球選手権大会で主将、そして遊撃手として打率.286(21打数6安打)、1本塁打の成績を残している。敗退した明石商戦では6打数無安打と沈黙したが、チームをベスト8まで引っ張った。
その後は侍ジャパンU-18日本代表に選出され、韓国で行われた『第29回WBSC U-18ベースボールワールドカップ』にも出場。打率.125(24打数3安打)と苦しんだが、本職の遊撃だけではなく三塁も守りユーティリティー性も発揮している。
複数のポジションを守ることができるのは強みだが、まずは遊撃手で勝負することになりそう。
現時点でのヤクルトは遊撃手の絶対的レギュラーは不在。西浦直亨や廣岡大志、奥村展征らが争っている状況だ。高卒ルーキーということもあり1年目からは難しいかもしれないが、近い将来にその争いへと入っていきたいところだろう。
ヤクルトは結果を残すことが出来れば、早くからチャンスを与えられる。ポジションこそちがうが、村上宗隆や濱田太貴といった高卒の選手たちも1年目から終盤戦で一軍での出番を与えられていた。
そんな未来の遊撃手候補として期待される武岡。その母校・八戸学院大光星高校のOBでは、坂本勇人(巨人)と北條史也(阪神)と遊撃手の先輩ふたりがそろってNPBの世界でも活躍している。
また、同県で最大のライバルと言ってもいい青森山田高校のOBを見ても京田陽太(中日)、木浪聖也(阪神)とこちらもNPBで活躍している遊撃手を輩出している。
母校の先輩だけでなく、同県の高校出身者にも多いNPBで結果を残している遊撃手。武岡もその系譜に名を連ねることができるだろうか。まずは二軍で結果を残し、1年目からの一軍出場を目指す。
文=勝田聡