「チームを勝たせるピッチングができるように」 横浜DeNAドラ2・坂本裕哉(立命館大)がドラフト翌日に好投!
坂本裕哉
17日のドラフト会議で横浜DeNAベイスターズから2位指名された立命館大の坂本裕哉が18日の同志社大戦に先発登板。リーグ優勝の可能性は消滅しており、大学生活最後の登板となる可能性がある中、6回を投げ、2安打6奪三振で無失点の好投を見せた。試合は立命館大が4対0で勝利した。
運命の日から一夜明け、「思いきり楽しんで投げようと思いました」とマウンドに上がった。140㎞/h台前半のストレートを中心にコースを丁寧に突く投球で相手打者を圧倒。四死球0と持ち味の制球力の高さを見せつけた。
前日にドラフト指名されたばかりで心身の準備が難しい試合ではあったが、「前日は気分が上がっていましたが、切り替えて落ち着いて投げることができました。」といつもと変わらない安定感をアピール。4年間の締めくくりとして申し分ない内容で後続にマウンドを託した。
坂本の進むDeNAには大学で2学年先輩の東克樹がいる。東が4年、坂本が2年の時は寮で同部屋だった間柄だ。東からは「オンとオフの切り替えを学びました」という坂本。指名された後には東から電話越しに「一緒に頑張ろう」とエールを送ってもらったという。
福岡大大濠時代は県大会16強が最高成績。卒業後のプロ入りを目指して、金子侑司(西武)や桜井俊貴(巨人)らを輩出した立命館大に進学した。今春には関西学生リーグの最優秀選手に選出されるなど、関西の大学球界を代表する投手に成長を遂げた。
「全ての面で成長することができました。プロ入りを目標にやってきたので、4年間やってきたことは間違いではなかったのが昨日でわかったので、凄く嬉しかったです」と4年間を振り返った坂本。表情には4年間の目標を達成した充実感が滲んでいた。
最速148㎞/hのストレートと確実にゲームメイクできる安定感の高さが武器の本格派左腕。2年前に1位指名された東と同じく、坂本には即戦力としての期待がかかる。本人もその自覚は十分だ。
「即戦力として獲ってもらった以上は1年目から活躍しないといけないと思うので、1年目からしっかり任されたところでチームを勝たせるピッチングができるようになりたいです」
今季は惜しくも優勝に届かなかったDeNA。22年ぶりのリーグ優勝、そして日本一を成し遂げるには立命館大卒左腕コンビの活躍は不可欠だ。憧れの先輩とともにプロの世界で大きく飛躍してくれることを期待したい。
取材=馬場 遼