多くの監督、コーチ陣からも慕われる橋口さん(鹿児島南コーチ)が特別功労賞を受賞
特別功労賞を受賞した橋口さんを囲んで記念撮影
橋口さん(鹿児島南コーチ)が特別功労賞を受賞
鹿児島南のコーチ、監督として長年高校球児の指導に携わった橋口正廣さん(67)が10月4日、鹿児島県高野連から特別功労賞を受賞した。「野球のおかげでいろんな人とつながることができた。本当にありがたいことです」と喜んでいた。
橋口さんは同校OBで、1980年に教員の野球指導者がいなかった当時の母校に外部監督として関わった。野球指導者が赴任した後もコーチとして監督の補佐、部員の指導などに約40年取り組んだことが評価された。昨年、大病を患い、現在は自宅で療養を続けているため、県高野連の中森敏朗理事長らが鹿児島市内の自宅を訪れ、記念の盾を手渡した。
授与式にはかつての教え子だった尚志館・鮎川隆憲監督や鹿児島南の監督を務めた指導者も同席。鹿児島大島の塗木哲哉監督にとっては教員として最初に赴任した学校のコーチで「私の高校野球の師匠。お弁当の箸のつけ方まで教えてもらった。異動した後も悩み相談に乗ってもらって、縁が切れることはなかった」と振り返る。
「『橋口さんに甲子園でノックを打ってもらおう!』が歴代の監督の合言葉。自分は前に出ないで、いつも監督を立ててくれる」と現・鹿児島南の迫基久監督。枕崎・小薗健一監督は「監督あってのコーチと思われがちだけど、我々は橋口さんがいてくれたから鹿児島南で監督ができた」と感謝する。
鹿児島南の部員ばかりでなく、他校の野球部員の進学セレクションや就職の世話をするなど、学校を越えた面倒見の良さで多くの指導者、高校球児から慕われている。中森理事長は「教員ではない、フリーの立場だからこそ、学校を越えて多くの高校球児や指導者がお世話になることができた」と橋口さんの功績をたたえていた。
(記事=政 純一郎)