巨人・阿部慎之助が現役引退 母校・安田学園OBは引退後も活躍
巨人の阿部慎之助が現役を引退する。阿部は2000年のドラフト1位(逆指名)で中央大学から巨人へと入団。19年間に渡ってチームを引っ張ってきた。
19年目の今シーズンも代打の切り札、そして一塁のスタメンとして合計93試合に出場。打率.297(155打数46安打)、6本塁打、26打点と40歳を感じさせない成績を残している。
また現役引退が報じられる直前に行われた9月23日のヤクルト戦(神宮)では、豪快な本塁打を放った。まさに来シーズンも戦力として十分貢献できそうな中での発表だったのである。
現役引退後に活躍
阿部慎之助(巨人)
そんな阿部は東京の安田学園高校出身。二松学舎大付属高校、帝京高校、関東一高校など強豪も多い東東京に分類されており、春・夏を通じて甲子園の舞台に立ったのは1度だけしかない。それも阿部の在学時ではなく、2013年の選抜高校野球大会と比較的最近のことだった。
さらにOBにおけるプロ野球選手も阿部を含めて4人だけ。プロ野球の世界では、とりわけ有名な高校というわけではない。
しかし、現役引退後に活躍している人物が多い。
現役時代にヤクルトで活躍し、引退後も複数の球団で指導者として結果を残している橋上秀樹が有名なところだろう。
橋上と同じヤクルトでプレーした幸田正広も同校のOBだ。幸田は現役時代に39試合の出場に留まり、大成したとは言い難い。しかし、その後はベースボールスクールや尚美学園大学(女子)のコーチとして実績を残している。尚美学園大学は、今年の全日本女子硬式野球選手権に優勝したことでも知られる名門である。
その他にはロッテなどでプレーした岸川登俊もそうだ。岸川は選手時代に左の中継ぎとして起用されていたが、目立った成績を残すことはできず2001年に現役を引退。翌2002年から打撃投手として巨人に入団し、16年間に渡りその職を全うしてきた。後輩である阿部や高橋由伸のパートナーとしても知られていた存在である。
阿部も母校の先輩たちに続き、現役引退後も活躍することができるだろうか。どのようなポストに就くのかは明らかになっていないが、現役を引退してからも阿部の動向には注目だ。
<成績>
阿部慎之助(巨人)
(2019)93試合/打率.297(155打数46安打)/6本塁打/26打点
(通算)2280試合/打率.284(7511打数2131安打)/405本塁打/1284打点
※数字は2019年9月24日終了時点
(記事=勝田聡)