9月24日に西鉄ライオンズ時代を含め23度目となるパ・リーグ連覇を成し遂げた埼玉西武ライオンズ。今季は菊池 雄星投手(MLBシアトル・マリナーズ)、浅村 栄斗二塁手(東北楽天ゴールデンイーグルス)、炭谷 銀仁朗捕手(読売ジャイアンツ)といった主力選手が抜け、一時は福岡ソフトバンクホークスに8.5ゲーム差を付けられながら鮮やかな逆転を果たした反発力は見事でした。

 その要因は野手陣ではリーグ43本塁打の山川 穂高を筆頭に30本塁打の中村 剛也、26本塁打の外崎 修汰、初の首位打者も見据える23本塁打の森 友哉、20本塁打の秋山 翔吾、10本塁打の木村 文紀が居並ぶ「山賊打線」の破壊力や、41盗塁の金子 侑司、22盗塁の源田 壮亮に代表される機動力と栗山 巧のリーダーシップ。

 投手陣では外国人タイ記録となるシーズン11連勝を記録したニール、前橋育英(群馬)卒5年目で初の二けた勝利をマークした髙橋 光成作新学院卒3年目で7勝と飛躍した今井 達也明石商(兵庫)から日体大を経てドラフト1位入団したルーキーイヤーから7勝の松本 航、そして真の「本田△」になった本田 圭佑ら先発陣から、6回以降に平良 海馬、左腕・小川 龍也とつなぎ、8回は平井 克典、9回は増田 達至が締めるパターンが確立できたことが一番でしょう。

 ただ、その裏にこの2人がいることも忘れてはいけません。内野手では水口 大地、外野手では30歳・熊代 聖人といった「脇役」の存在。2人の出番は主に守備固めや代走。今季、水口選手は20試合出場で10打数無安打2盗塁5得点、熊代選手は32試合出場で13打数3安打2盗塁5得点と表面上での数字は残せていませんが、数字以外での貢献度は非常に高いです。

 特に代走での存在感は抜群。時には大きく、時にはあえて小さく。相手バッテリーにプレッシャーをかけ、変化球を投げさせないようにさせるリードオフや、ベースランニング、スライディングのスピードは「巧」の域にまで達しています。余談ですが、熊代の出身校は今治西(愛媛)、水口は四国アイランドリーグplus・香川オリーブイナーズでプレー。「四国」をルーツとする2人が獅子の渋みを醸し出している点も興味深いです。

 2人とも50メートル6秒を切る走力を持っているからこその「走らない」プレッシャー。これが埼玉西武ライオンズにとって大きな戦力となっていることは間違いありません。これからチームは昨年涙を呑んだクライマックスシリーズ勝利・日本シリーズ出場と2008年以来14度目の日本一を目指していきますが、これからも水口、熊代両名の存在感はますます大きくなりそうです。

*記録はすべて9月24日現在