日本人投手初快挙の田中将大の高校時代も世界一には届かなかった
高校時代の田中将大
27日のシアトルマリナーズ戦で先発し、同じ日本人である後輩・菊池雄星に投げ勝って今季10勝目。これで黒田博樹氏を超える、日本人初の6年連続2桁勝利を記録した田中将大。
海を渡って6年、NPB最終シーズンとなった2013年には24勝0敗という金字塔を打ち立てて日本一に輝いた剛腕は、1988年に兵庫で生まれた。野球は小学校1年生から始め、中学までは地元・兵庫で野球を続け、高校から北海道の駒大苫小牧へ進学。宝塚ボーイズではキャッチャーもやっていたこともあり、田中は最初のころはキャッチャーとして活躍。
そして2年生になるとピッチャーとしてチームの中心選手へ。2005年の決勝戦・京都外大西戦では2番手として登板し、見事胴上げ投手となり、史上6校目の夏連覇をマウンドで味わった。その後、高校2年生第6回アジアAAA選手権のメンバーに選出。川端慎吾や平田良介らとともに世界を相手に戦い、大会での準優勝に貢献した。
駒大苫小牧としては夏の甲子園3連覇がかかる2006年、エースとして田中は甲子園に戻ってきた。青森山田や東洋大姫路、そして智辯和歌山らを破り、3連覇に王手をかけて迎えた決勝戦。ここで対戦したのが誰もが知っているハンカチ王子こと、斎藤佑樹を擁する早稲田実業。8月20日の決勝戦は1点を巡る投手戦の末に引き分け再試合。
そして翌日の決勝戦では2番手で登板するものの、早稲田実業に3対4で敗れ、3連覇の偉業はあと一歩で逃した。
決勝戦で熱戦を演じた田中と斎藤はその後の日米親善試合に日本選抜に選出。2年連続の代表チームに選ばれた田中は斎藤らともに再び国際舞台で右腕を振って3勝1敗1分けで終えた。
その後は東北楽天ゴールデンイーグルスへ1位でドラフト指名を受け、多くの成績を残して現在に至る。
U-18高校日本代表が30日にスペイン代表との初戦を迎える。今第一線で活躍する選手たちが国際舞台で活躍した。その先輩たちに負けない結果を今年こそは残してほしい。