プロ注目の有馬諒が在籍する近江高校 OBの現役NPB選手は全員高卒プロ入り
101回目の全国高校野球選手権大会(以下、夏の甲子園)2回戦、屈指の好カードとなった近江高校(滋賀)対東海大相模高校(神奈川)は東海大相模高校が勝利し、3回戦へと駒を進めた。
プロ注目の捕手である有馬諒(近江)は1安打1打点と爪痕を残したが、初戦で姿を消したことになる。現段階で進路を明言していないが、プロ志望届けを出せばドラフトで指名されることが確実な逸材。その動向には注目が集まる。
さて、その近江高校のOBにはどのような選手がいるのだろうか。
3人全員が甲子園出場経験を持ち高卒プロ入り
左:植田海 右:京山将弥
2019年シーズン、NPBで現役としてプレーしているのは、小熊凌祐(中日)、植田海(阪神)、京山将弥(DeNA)の3人だ。その3人全員が甲子園出場経験を持っており、高卒でプロ入りを果たした共通点がある。
小熊は2008年ドラフト6位で中日に入団。先発・中継ぎと両役割で起用され、2016年には5勝をマークしている。今シーズンは中継ぎで14試合に登板し、1勝2敗、防御率3.45の成績。
しかし、6月1日以降に一軍での登板はなく、ファームで汗を流す日が続いている。同期のドラフトでプロ入りを果たしたチームメートは、伊藤準規をのぞいて全員が引退した。伊藤とともに1年でも長くプレーしたいところ。
DeNAで先発ローテーション入りを期待されている京山将弥。昨シーズンはプロ初勝利をマークし6勝6敗と開花しつつあったが、今シーズンは0勝5敗、防御率5.52と苦しんでいる。まずは今シーズン初勝利がほしい。
俊足が売りの植田海は高卒4年目となった昨シーズン104試合に出場し、ブレイクを果たした。19盗塁に対し失敗はわずかに2つと盗塁成功率.905をマークする一方、打率.192(198打数38安打)と打撃面では苦しんでいる。
今シーズンは打席数こそ少ないものの、打率.292(24打数7安打)と結果を出しはじめた。レギュラー奪取まであともうひと押しほしい。
高校生ナンバーワン捕手との呼び声も高い有馬は、どのような成長曲線を描いていくのだろうか。その動向を見守りたい。
<今シーズン成績>
小熊凌祐(中日)
14試合/1勝2敗/15.2回/奪三振14/与四球9/3.45
京山将弥(DeNA)
8試合/0勝5敗/31回/奪三振24/与四球24/防御率5.52
植田海(阪神)
60試合/打率.292(24打数7安打)/1本塁打/2打点/8盗塁
※数字は2019年8月13日終了時点
文=勝田聡
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