【河嶋宗一のスカウティングメール】急成長トリオ・西舘勇飛、菊田 拡和、大畑蓮の夏に注目

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2019.06.17
 年間300試合観ている高校野球ドットコムのドラフト部長こと河嶋 宗一から、今週もスカウティングメールが届きましたよ。今週はどんな選手が、メガネの奥で鋭く光る河嶋の目に留まったのでしょう?

左から大畑蓮(明豊)  西舘勇飛(花巻東) 菊田 拡和(常総学院) 

 高校野球ドットコムのスカウト部長・河嶋宗一です。毎週月曜に、この1週間で見つけた逸材を紹介していきます!宜しくお願い致します。

 今週は全国を飛び回っていました。まず紹介したいのは花巻東の西舘勇飛投手。14日(金)に青森山田との練習試合で登板した西舘投手は9回2失点完投。引き分けとなりましたが、昨年よりも進化した姿が見られました。184センチ80キロと恵まれた体つきとなり、以前よりもエンジンが大きくなった様子が見られます。

 14日は試験期間前後で、あまり練習をしていません。それでも、最速138キロを7球を計測。私のスピードガンは球場によっては3キロほど遅く表示されるので、140キロは出ているのでは?と思うストレートがありました。120キロ台のスライダーは打者の手元で曲がり、それよりも良かったのは125キロ前後のフォーク。大会へ向けて出力を上げていけば、ストレートの球速アップとともにフォークの球速も上がるタイプに見えました。

 岩手県は佐々木 朗希投手(大船渡)が注目されますが、西舘投手もドラフト候補として最後まで見極めれる存在になるのではないでしょうか。

 16日では明豊の県外強化遠征2試合を観戦しました。これまでずっと見てきた菊田 拡和常総学院)選手をチェックしました。9回表、右中間場外へ弾丸ライナーで消えていく高校通算49号は「エグい」の一言でした。左足をしっかりと上げてタイミングを測る菊田選手。昨秋は関東大会で桐蔭学園に敗退。菊田選手が課題に感じたのは「低めの変化球の見極め」でした。
「あの時は低めのボールを振ってしまい、結果を残せませんでした。冬場の打撃練習では低めの変化球を見極める練習をしました」 

 そして打撃フォームもマイナーチェンジ。軸足で回転することをイメージしてスイングしたところ、ボールの見極めも良くなり、量産体制となりました。180センチ93キロと高校生離れした体格、パワーは魅力があります。投手を務めても、130キロ後半の速球を投げる肩の強さもあり、外野、一塁、三塁もこなせます。

 菊田選手を取材して、とても感心したのは昨年よりも技術的な動きや打席内の目的と狙いを明確に説明できるようになったこと。自分がやりたい動きを実現する能力の高さを見ると、1年でこんなに成長するのかと感動しました。

 今年は右のスラッガーが少ないだけに夏までさらなるアピールを期待したいですね。

 最後に紹介したいのが明豊大畑 蓮投手です。甲子園でベスト4に導く好リリーフを見せ、さらに最速146キロまで球速を伸ばした本格派右腕ですが、夏へ向けて先発として投げる機会も増えています。常磐大高戦のピッチングを見て、だいぶクオリティが高まったと感じる投球でした。2年生までは先発となると常時130キロ中盤で、たまに130キロ後半を計測するほどでしたが、この試合では常時130キロ後半~140キロ前半で、最速143キロを何度も計測。本人は「調子が良くなく、指にしっかりとかかっていませんでした」と振り返りますが、調子が良くない中でも、これほどの投球ができるようになったのですから、初めて2年春から大きく成長したと強く感じています。

 初めて見た時、プロのスカウト受けする投手だと思いました。なぜかというと縦回転で投げられるフォームで、ボールに角度があったから。いわゆる開きが小さく、さらに上体を鋭く回転できるので、130キロ前半でも、ボールの質がよく、空振りが奪えていました。この球質のまま140キロ前半に到達すれば、評価が大きく上がるタイプと見ていました。今の所、理想的な成長曲線を描くことができているでしょう。

 全国では大畑投手より速い右投手もいますが、これほど無駄な力が入らず、回転数が高い140キロ前半のストレートを投げられる投手はなかなかいません。うまく肉付けしていけば、プロの打者でも空振りするような速球投手へ化ける可能性を持っています。彼の夏が終わるまで追いかけていきますので、ぜひ大ブレイクすることを祈っています。

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