野球部が参加したダンス同好会イベント、高野連の最終判断は?
日本高等学校野球連盟(日本高野連)は20日に開いた平成30年度第4回理事会で、高知商業高校野球部員が当該校ダンス同好会イベントに参加した件についても審議し、同校の野球部長に対して出されていた案を「不措置」とすることを決めました。
今回のイベントは学校が主催したということと、徴収した金銭は施設借用に関する費用に充てられており、日本学生野球憲章第2条④「学生野球は、学生野球、野球部または部員を政治的あるいは商業的に利用しない」には抵触しないとしました。これは先週(13日)に行われた全体審議委員会で結論づけられた通りです。
なおこれまでに同様のイベント(吹奏楽など)を行ったと報告のあった3校についても不措置になりました。
ただ高知商業の件ではユニフォームで登壇して、寸劇をしたこともあり、今後野球部以外が行うイベントに部員がどのような範囲で関与が可能かについては再度検討を行い、一定の指針を示して、加盟校に文書で通達することになりました。
これについては以前に学生野球要覧に記載されていた日本学生野球憲章を基にした「アマチュア問答集」が平成22(2010)年2月24日の憲章全面改正の後に新しいものが示されていなかったこともあり、日本高野連も「至らなかった」と話しています。
新たな問答集の作成とともに、「んっ、これはどうかな?と思ったら、都道府県の高野連に確認してほしい」とも竹中雅彦事務局長は話しました。
今回は全てをサプライズで進めたために、肝心な確認が不足したとも受け取れます。
イベントでのサプライズは昨今、はやりとなっていますが、全てを隠してやるのではなく、しかるべきところには確認してから進めるということをもっと意識する良いきっかけになったといえるのではないでしょうか。
(文=松倉雄太)