田中賢介が2019年で現役引退、東福岡高校OBの灯は残るか?
12月25日、田中賢介(日本ハム)が2019年シーズン限りでの引退を発表した。MLBではシーズン前に引退を公表するケースは多い。マリアノ・リベラやデレク・ジーター(ともにヤンキース)、デービッド・オルティス(レッドソックス)などがそうだ。引退シーズンは各地でセレモニーが行われたことは記憶に新しい。
しかし、日本ではこういったケースは異例。シーズン終了間際に発表するのが通例だ。かつて新庄剛志(日本ハム)がシーズン序盤に引退宣言したのも異例中の異例だった。
その田中は東福岡高校から1999年ドラフト2位で日本ハムへ入団。キャリアのなかでMLB移籍はあったものの、NPBでは日本ハム一筋だった。有終の美を日本一で飾りたいところだろう。
さて、2018年を振り返ると、田中の母校である東福岡高校にとっては節目の1年となっている。
東福岡高校OBにとって激動の1年
森雄大(東福岡→楽天)
2018年、東福岡高校OBに関する話題で最も大きかったのが、田中の1学年先輩でもあるBC・栃木ゴールデンブレーブスに所属していた村田修一の引退だろう。
2017年オフに戦力外通告を受け、巨人を退団。NPB各球団からのオファーはなくBCリーグでのプレーを選択する。支配下登録期限となる7月31日まで待ったたが、吉報は届かず現役引退を決意している。2019年シーズンからは巨人のファーム打撃コーチに就任。第2の人生として指導者の道を歩んでいく。
オフシーズンには右の長距離砲として期待されていた吉村裕基(ソフトバンク)、ユーティリティーとして活躍した縞田拓弥(オリックス)も戦力外通告を受けた。12月26日の時点では両選手の所属先は決まっていない。
このまま吉村、縞田の所属先がなければ、東福岡高校OBで2019年もNPBでプレーするのは田中と森雄大(楽天)のふたりとなってしまう。森は2012年ドラフト1位で楽天に入団したが、実績はまだない。7年目のシーズンとなる2019年はいよいよ正念場だ。
東福岡高校の灯を消さないようにするためにも、森の活躍に期待したい。
(記事=勝田聡)