2014年センバツ優勝投手・高橋奎二が覚醒間近!?
来春に開催される全国選抜高校野球大会(以下、春のセンバツ)の21世紀枠の候補校9校が発表された。すでにインターネット上では出場校予想が盛り上がっており、あっという間に開会までの3ヶ月は過ぎ去ってしまいそうだ。
昨年の春のセンバツを振り返ってみると、大阪桐蔭高校(大阪府)が春2連覇を達成し、根尾昂(中日1位)が優勝投手に輝いた。先日のドラフト会議では1位指名で中日入りを果たしたが、プロでは「遊撃1本」を宣言しており、現時点において投手としての起用はなさそうだ。
また、2015年の優勝投手である平沼翔太(敦賀気比高校→日本ハム)もプロ入り後は遊撃手に転向している。ここまで一軍での実績はまだないが、ファームでは3年連続で90試合以上に出場。強化指定選手の位置づけで出番を与えられており、高卒4年目となる来シーズンは一軍定着を目指している。
このように野手転向が続いている春のセンバツ優勝投手だが、投手として来シーズン大きな飛躍を遂げそうな選手がいる。2014年の優勝投手である高橋奎二(龍谷大平安高校→ヤクルト)だ。
脱ライアンで覚醒間近!
龍谷大平安時代の高橋奎二投手
「平安のライアン」、「左のライアン」と呼ばれるほど、足を高く上げるフォームが特徴的だった高橋。2015年ドラフト3位でヤクルトに入団し、将来のエース候補として大きな期待がかかっていた。しかし、肩や腰の故障で2年目までは一軍出場は「0」。ファームでも30イニングの登板にとどまっていた。
しかし、今シーズンの高橋は違った。身体への負担を考慮しライアンフォームから変更。大きく振りかぶりはするものの、右足を高く上げることはない。その成果もあり、二軍で結果を残すと待望の一軍デビュー。10月2日のDeNA戦ではプロ初勝利。初回に無死一、三塁のインチを招くもネフタリ・ソト、筒香嘉智、ホセ・ロペスとDeNAの主軸から三者連続三振を奪うなど5回1失点8奪三振の快投だった。この勝利でヤクルトは2位を確定させたのである。
シーズン終盤に好投を見せたことで、首脳陣だけでなくファンからの期待も大きくなった。高卒4年目となる来シーズンはセンバツ優勝投手の覚醒が見られるかもしれない。
(記事=勝田聡)