日本シリーズも終了し、プロ野球はオフシーズンへと突入した。戦力外通告、新外国人選手獲得、ドラフト指名選手との仮契約、FA宣言……と編成面の話題がメディアを賑わせている。今年のドラフト指名選手で最も注目度が高い、と言っても過言ではない根尾 昂大阪桐蔭→中日1位)も仮契約を締結した。

 その日本シリーズの熱戦が終わった翌11月4日に根尾は中日と初交渉し、ドラフト指名選手のなかで最速の仮契約となった。根尾はその席では二刀流ではなく、遊撃手一本で勝負することも伝えたという。開幕一軍、そしてレギュラー奪取となるのか注目が集まる。

じっくり育てられた荒木と1年目からレギュラーの立浪


 さて、その中日が高校生内野手をドラフト1位で獲得したのは、2011年の高橋 周平東海大甲府)以来7年ぶりとなる。高橋も大きな期待をかけられ1年目から一軍で41試合に出場し、2本塁打を記録している。その後は少し伸び悩んだものの、今シーズンは自身初となる規定打席にも到達し打率.254、11本塁打、69打点とまずまずの成績を残した。中日がじっくりと時間をかけて、成長を促してきた例と言っていいだろう。

 分離ドラフトを除くと、中日の高校生内野手のドラフト1位には2003年の中川裕貴(中京)、2002年の森岡良介(明徳義塾)、そして1995年の荒木雅博(熊本工)の名前があがる。中川、森岡は大きな実績を残すことはできなかったが、荒木は走塁、守備で実力を発揮し2000本安打を達成。長きに渡ってチームを支えてきた。その荒木も1年目は一軍出場がなく、デビューは2年目だった。また、初めて規定打席に到達したのは2002年とプロ入り7年目のこと。やはり、徐々に実力をつけてきたパターンだ。

 荒木の前は1987年の立浪 和義PL学園)となる。立浪は高卒1年目から遊撃手でレギュラーを獲得し、ゴールデングラブ賞を受賞。その後も通算2480安打を放ち名球会入りも果たしたレジェンドだ。立浪以降、高卒新人野手の新人王は誕生していないことからも、その偉大さはわかるだろう。

 根尾は荒木や高橋のようにじっくりと育てられるのか、はたまた立浪のように1年目からレギュラーを奪う活躍をみせるのだろうか。その動向に注目したい。

(記事=勝田 聡)