来年も高校生が人気となるか?2年連続40%以上は分離ドラフト以降なし
今年のドラフト会議は高校生が主役だった。昨年の清宮幸太郎(早稲田実→日本ハム)のような怪物スラッガーひとりに入札が集まるのではなく、根尾昂(大阪桐蔭→中日1位)、藤原恭大(大阪桐蔭→ロッテ1位)、小園海斗(報徳学園→広島1位)と複数に入札も分散された。
83名に指名選手のうち44.6%が高校生
佐々木 朗希 (大船渡)
高校生に注目が集まったのは上位指名を受けた選手に限った話ではない。今回のドラフトでは全体で83名(育成除く)が指名されたが、そのうち高校生は37名。割合にして44.6%となる。昨年の36.6%(82名中30名)から8%も上昇しているのだ。この数値からも昨年以上に高校生が人気となったことがわかるだろう。
少し気は早いが、来年のドラフト候補である現高校2年生も逸材揃いと噂されている。今年は野手に偏ったが来年は投手に有望な選手が多い。
150キロを超えるストレートが武器の佐々木朗希(大船渡)を筆頭に西純矢(創志学園)、及川雅貴(横浜)、奥川恭伸(星稜)、井上広輝(日大三)と好投手の名前がずらりと並ぶ。150キロを超えるストレートを投げることができる投手がこれだけ揃うのも珍しい。また、佐々木は甲子園未出場だが、その他の4人はすでに甲子園にも出場しており大舞台での経験があるのも心強い。
高校生の指名割合は40%前後で推移
西 純矢 (創志学園)
ここで分離ドラフトが終了し、一斉ドラフトとなった2008年以降のドラフトを振り返ってみると、2年連続で高校生の指名比率が上昇したことはない。また、高校生の指名比率40%以上が2年以上続いたのは1997年から2002年の6年連続以来、1度もない。
毎年のように高校生に逸材が固まっているわけではない、ということでもある。歴史を覆し、来年も高校生に人気が集まるのか注目が集まる。
【分離ドラフト終了以降・高校生の指名割合】
2018年:44.6%(37名/83名)
2017年:36.6%(30名/82名)
2016年:40.2%(35名/87名)
2015年:34.1%(30名/88名)
2014年:39.5%(32名/81名)
2013年:31.6%(24名/76名)
2012年:32.9%(23名/70名)
2011年:45.8%(33名/72名)
2010年:36.8%(25名/68名)
2009年:37.9%(25名/66名)
2008年:42.6%(29名/69名)
※育成指名は除く
(記事=勝田聡)