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藤平尚真は先輩達と同様に3年目でブレイクするか?

2018.09.24

 9月17日のロッテ戦で藤平尚真(楽天)がプロ初完投勝利を飾った。9回を2失点、被安打3、与四球3(114球)でまとめて見せ、同じく高卒2年目の種市篤暉に投げ勝ったのである。

 2016年のドラフトで横浜から1位指名で入団した藤平は、初年度から一軍で起用され3勝をマークする絶好のスタートを切った。2年目の今シーズンは開幕ローテーションに入ったが、「プロの壁」は厚く、5月半ばまでに1勝3敗、防御率5.10と結果を残せないまま二軍降格となってしまう。

 ファームで鍛え直し、ようやく一軍に戻ってきたのは8月9日のこと。その日の登板で7回無失点と好投を見せローテーションに復帰したのである。その後3勝3敗の結果を残し、ここまでの通算成績は4勝6敗、防御率4.28と持ち直してきた。エースであるならば物足りないが、高卒2年目としては上出来だろう。

横浜高校の先輩たちも2年目から3年目で大きな飛躍

藤平尚真は先輩達と同様に3年目でブレイクするか? | 高校野球ドットコム
横浜時代の藤平尚真

 横浜出身の先輩達を見ると3年目に大きな飛躍を遂げている。松坂大輔(中日)は初年度から別格の働きを見せていたが、3年目のシーズンにさらなる進化をみせた。この年の松坂は完投数が初めて2桁(12)に到達し、奪三振も200を超え沢村賞を受賞したのだ。 

 涌井秀章(ロッテ)は2年目に2桁勝利を達成しブレイクすると、つづく3年目に最多勝を獲得。防御率も2点台を記録した。

 成瀬善久(ヤクルト)も2年目に5勝5敗の成績で土台を作り、3年目に16勝1敗、防御率1.81と大きな飛躍を遂げたのである。 

 高卒からプロに飛び込んだ先輩達は揃って3年目に大きな成果をあげているのである。藤平も2年目の今シーズンに土台を作ることで、3年目となる来シーズンに先輩達と同様の飛躍することは十分に考えられる。 

田中将大以来の高卒2桁勝利なるか?

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済美時代の安樂智大

 また、楽天において過去に高卒からプロ入りを果たし、2桁勝利を達成したのは田中将大(現・ヤンキース)ひとりしか存在しない。辛島航釜田佳直安樂智大らが期待されたものの、現時点では到達していない。 

 藤平が田中に次いで2人目となる高卒プロ入りからの2桁勝利となるチャンスは十分にある。

 則本昂大岸孝之に次ぐ柱として藤平が独り立ちできると上位進出の可能性も高まりそうだ。今後の藤平に注目したい。

(記事=勝田聡

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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