藤原恭大は左打ちで歴代1位タイの甲子園通算5本塁打!
第100回全国高校野球選手権大会(以下、夏の甲子園)が終了してから、3週間ほど経過した。大阪桐蔭の藤原恭大(3年)、根尾昂(3年)の高校生離れしたプレー、金足農の吉田輝星(3年)による力投など多くのファンに感動を与えたはずだ。
甲子園の歴史に名を刻んだ藤原恭大
藤原恭大(大阪桐蔭)
なかでもドラフトの目玉として注目されている藤原は、夏の甲子園で3本塁打を放ち、歴代5位タイの甲子園通算5本塁打となった。これで甲子園の歴史に名を刻んだと言っても過言ではないだろう。
さて、過去の本塁打ランキングを見ると1位は不滅の記録となってもおかしくない清原和博(PL学園)の13本。7本差の2位タイは6本に桑田真澄(PL学園)、元木大介(上宮)、中村奨成(広陵)が続く。そして5本に藤原を含め5人が名を連ねている。
5本以上の本塁打を放っている選手は、全員がプロ入りを果たしており藤原もそれに続くこととなりそうだ。
【甲子園通算本塁打ランキング】
1位(13本):清原和博(PL学園)
2位(6本):桑田真澄(PL学園)、元木大介(上宮)、中村奨成(広陵)
5位(5本):香川伸行(浪商)、鵜久森淳志(済美)、平田良介、森友哉、藤原恭大(いずれも大阪桐蔭)
※2018年夏の甲子園終了時点
その藤原は左投左打だが、ランキングに名を連ねている選手達は森をのぞいて全員が右投げ右打ちだ。左打ちとしては、森とともに歴代1位の本数を記録していることになるのである。
甲子園球場は通称「浜風」と呼ばれる右翼から左翼方向へ抜ける海風が強く吹いており、一般的には左打ちの打者は苦戦する。しかし、その環境をものともせず、藤原は結果を残してきたのだ。
藤原に「高卒の外野手」、「左投げ」といったドラフト1位で指名するには、やや不安の強い要素を持っているのは事実だ。しかし、それを補ってあまりある打撃技術、パワー、スピードを持っていると評価する声も多い。
今秋のドラフトまで2カ月を切ったが、どのチームが藤原へ入札するのだろうか。藤原を追う各球団の動向から目がはなせない。
(文:勝田 聡)