祝・初のアジア制覇!侍ジャパンU-12代表から緻密さと個性を両立した野球を学ぼう
優勝を決めた侍ジャパンU-12代表
12月9日から中国・広東省で開催された「第9回 BFA U-12アジア選手権」。決勝進出を決めた侍ジャパンU-12代表は、13日の決勝戦で4対1で韓国を破り、見事全勝で初のアジア制覇を果たした。
仁志敏久代表監督が率いて3チーム目でついにつかんだ栄冠。今大会は、5試合で47得点。わずか3失点と投打で圧倒した。今年の代表チームの優れていた点は、カバーリングや挟殺などの細かな連携プレー、そして内野手、外野手との声の連携。さらには、状況に応じてのバント、スクイズ、盗塁などの小技の完成度も非常に高く、他の出場国を圧倒していた。
小技と聞くと、スケールが小さい野球と思われるかもしれないが、選手はしっかりとフルスイングを心掛けていて、次々と鋭い打球を飛ばしていった。また、小技と強打のバランスが取れていただけでなく、投手力も高かった。小学校6年生ながら172センチの長身から角度ある速球を投げ込む田栗 慶太郎をはじめ、他の投手陣も制球力が高い投手たちが多かった。
今回の代表選手は、このまま体づくりが上手くできていけば、間違いなく高校野球でも活躍できるであろう選手が多くいたことが印象的だ。
U-12代表監督の仁志敏久氏が素晴らしかったのは、代表選手たちの個性を生かし、細かい野球を上手く植え付けたことだ。緻密さと選手の個性を両立させたチーム作りは、U-12とはいえ、世界での戦い方としては、高校野球においても参考になるものがあるのではないだろうか。