【都市対抗】「佑ちゃん」に憧れた小野田が同点2ラン、東京ガスが4強へ
小野田俊介
＜都市対抗野球：東京ガス4－3ENEOS＞◇7日◇準々決勝◇東京ドーム
思い切り振り切った打球が心地よかった。東京ガス・3番の小野田 俊介外野手（早稲田実業ー早稲田大）が、0対2で迎えた4回無死一塁、左翼席に飛び込む同点2ランを放って打線を勢いづかせ、逆転勝ちを呼び込んだ。
日本ハムに入団し、今季限りで引退した早稲田実業のOB、斎藤 佑樹投手（早稲田実業ー早稲田大）に憧れた小野田は、旭川から早稲田実業に越境留学し、2度の甲子園を経験した。
2年春、センバツに出場し自身初めて聖地に立つと、天理（奈良）との初戦で6番投手としてスタメン出場。4回には甲子園初安打が初アーチとなるソロを放った。先発として6回に同点とされてマウンドから右翼へ回ったが、9回にサヨナラ安打を放ってチームを勝利に導いた。先発として仕事が出来なかった分、バットで取り返した。その後もスタメン出場を果たし、2年生ながら投手兼外野手としてチームのベスト8入りに大きく貢献していた。
3年夏は4番としてチームを聖地に導いた。初戦の倉敷商（岡山）戦では無安打に終わったが、2回戦では中京大中京（愛知）に21対6と圧勝。自身も7打数3安打3打点をマークした。惜しくもベスト8入りはならなかったが、大舞台で自分の打撃ができたことは大きな自身につながっていた。
東京ガスでも中軸を任せられている。予選で打率3割をキープし、チーム最多の2アーチを放つと、本大会でも3試合すべて安打をマークし、13打数4安打3打点1本塁打で打率3割をキープしている。早稲田大では、現MLBレンジャーズの有原 航平投手（広島広陵ー早稲田大ー日本ハム）、ロッテ中村 奨吾内野手（天理ー早稲田大）と同期。右ひざ十字じん帯再建手術を受けた影響で大学4年時にはプロ志望届の提出を断念した経験を乗り越えてここまで成長してきた。狙うは頂点しかない。
