広島では田中、アドゥワとともに、巨人から移籍の戸根が復活目指す
田中広輔(広島)
2023年シーズンが30日に開幕する。長いシーズンを戦う上での準備期間にあたるオープン戦で昨シーズンは不本意な成績に終わりながらも、結果を残している選手たちが各球団に複数いる。
新井貴浩新監督体制となった広島は、2016年から2018年にかけての3連覇を支えた田中 広輔内野手(東海大相模出身)が元気だ。昨シーズンはプロ入り後ワーストとなる41試合の出場にとどまり打率.200(40打数8安打)。本塁打も初めて0本に終わっている。
しかし今シーズンは春季キャンプも1軍スタート。新井監督も「期待している」と声をかけていた。ここまでのオープン戦では14試合に出場。打率.292(24打数7安打)と打撃面で猛アピールするには至っていないが、昨年はオープン戦で7試合しか出場できず打率.167(12打数2安打)だったことを考えると調整は順調だ。
守備では元々遊撃メインだったが、このオープン戦では内野の全ポジションを守っている。ポジションは問わない。
投手では右肘の手術を受けた影響で2020年から3シーズン1軍での登板がなかったアドゥワ 誠投手(松山聖陵出身)が復活の兆しを見せている。オープン戦で7試合に登板し防御率2.45。3月17日のオリックス戦ではイニング跨ぎもこなした。まずは中継ぎで結果を残し、勝ちパターン入り、あるいは先発を視野に入れステップアップしていきたいところ。
現役ドラフトで巨人から移籍してきた戸根 千明投手(石見智翠館出身)も結果を出しているひとりだ。昨シーズンはわずか9試合の登板で防御率5.02と苦しいシーズンだったが、このオープン戦では7試合に登板し防御率0.00を記録し、4年ぶりの開幕1軍を手にした。
広島の左の中継ぎはルーキーの長谷部 銀次投手(中京大中京出身)、大卒2年目の黒原 拓未投手(智辯和歌山出身)、外国人選手のターリーと豊富だ。そのなかでもNPBでの経験値は一歩抜けている。
<2022年シーズン成績>
田中 広輔
41試合 打率.200(40打数8安打) 0本塁打 1打点
アドゥワ 誠
1軍登板なし
戸根 千明(※所属は巨人)
9試合(14.1回)0勝0敗 防御率5.02
※数字は2023年3月29日終了時点
(記事=勝田 聡)