
丸山 和郁
セ・リーグ3連覇を目指すヤクルトは若手選手たちによる、開幕1軍、そしてスタメン争いが激しく繰り広げられている。なかでも熱いのが外野争いだ。
もともと中堅の塩見 泰隆外野手(武相出身)と、右翼のドミンゴ・サンタナは当確で左翼がベテランの青木 宣親外野手(日向高出身)を中心とした争いになると見られていた。しかし塩見がコンディション不良で離脱。3月18日時点でオープン戦への出場はない。またサンタナも3月8日のソフトバンク戦以降は出場がない。故障による欠場なのかはわからないものの、開幕まであと3週間と迫った週の試合に出場していないのは気がかりだ。
一方で試合に出場している選手たちは、それぞれ持ち味を発揮している。青木は9試合で打率.421(19打数8安打)と絶好調。ベテランということで打席数は少ないながらもハイアベレージを残している。
大卒2年目の丸山 和郁外野手(前橋育英出身)も外野3ポジションを守りながら出場を重ねており、3月4日のロッテ戦では逆方向への1発を放ちパワーを見せた。代走の切り札として期待が高まる並木 秀尊外野手(市立川口出身)も、打率.353(17打数6安打)と打撃で結果を残すと自慢の足でも6盗塁(盗塁死0)とアピールを続けている。
昨年、支配下登録された赤羽 由紘内野手(日本ウェルネス信州筑北出身)も内野と外野をこなしながら、打率.333(27打数9安打)とこちらも打撃面で手応えをつかんだようだ。
そして右の大砲候補である濱田 太貴外野手(明豊出身)も忘れてはいけない。春季キャンプは2軍スタートだったものの、2月下旬に1軍へ合流。オープン線では打率.333(39打数13安打)、1本塁打とパンチ力は今年も健在だ。濱田はもともと左翼がメインだが、このオープン戦では中堅を守る機会もあり、塩見の状態によっては中堅での出場もありえる状況。外野手の中では最も打席数を与えられていることからも、期待の高さがうかがえる。
さらには捕手登録の内山 壮真捕手(星稜出身)も左翼で出場機会を与えられている。その他でも松本 友内野手(東福岡出身)、宮本 丈内野手(履正社出身)にルーキーの澤井 廉外野手(中京大中京出身)も外野で起用されており、外野は誰がスタメン起用されるかわからない状況だ。
残り少なくなってきたオープン戦で誰がアピールし開幕スタメンの座を射止めるのだろうか。ヤクルトの外野手争いに注目だ。
(記事=勝田 聡)