阪神では「32歳組」の投手が5人、先発、中継ぎで重要な役割担う
岩貞 祐太
いよいよ2月1日から春季キャンプがスタートする。新人たちは各球団で合同自主トレを行い、プロの水に慣れようとしている。一方でベテラン選手たちはそれぞれのペースでトレーニングを行っていることだろう。
さて、このオフも多くの選手が引退したが、各球団のベテラン選手事情はどのようになっているのだろうか。各球団の年長者を振り返ってみたい。(※年齢は2023年の満年齢)
岡田彰布新監督体制で戦う阪神は、昨シーズン限りで糸井 嘉男(現SA)が現役を引退。一気に若返った。35歳以上の選手はひとりもおらず、33歳の最年長が二保 旭投手(九州国際大付出身)と西 勇輝投手(菰野出身)のふたりとなった。
エース格の西勇は5年連続で規定投球回に到達。昨年は9勝(9敗)を挙げ、防御率2.18と結果を残した。昨シーズンが移籍2年目だった二保は、1軍登板なしと対照的な成績に終わっている。
西勇は今シーズンも先発ローテーションに入ることがほぼ当確。3年ぶりとなる2ケタ勝利、一方の二保は1軍登板を目指すことになる。
西勇と二保の1歳下にあたる32歳は、なんと6人もいる。投手では秋山 拓巳(西条高出身)、岩崎 優(清水東出身)、岩貞 祐太(必由館出身)、渡邉 雄大(中越出身)、加治屋 蓮(宮崎・宮崎福島高出身)の5人。
このなかで先発として期待されるのが秋山と岩貞のふたり。岩貞は昨シーズンキャリアハイの53試合に登板し防御率2.57と結果を残したが、先発へ転向となった。まずは先発ローテーションに入ることが大目標となりそうだ。一方の秋山は2020年、2021年と2年連続で2ケタ勝利を挙げたものの、昨シーズンはわずか1勝。防御率も5点台と苦しんだ。今シーズンは復活をかけて臨むことになる。
岩崎、渡邉、加治屋は今シーズンも中継ぎでの起用が濃厚。昨シーズンは岩崎が57試合で防御率1.96、加治屋が39試合で防御率2.43、渡邉が32試合で防御率2.45と、いずれも結果を残した。岩崎と加治屋は守護神の湯浅 京己投手(聖光学院出身)に繋ぐ勝ちパターン入りを争うことになる。変則左腕の渡邉は今シーズンもワンポイントでの起用がメインとなりそう。左の切り札としての地位を確立させたいところだ。
32歳の野手では梅野 隆太郎捕手(福岡工大城東出身)が唯一の存在。昨シーズンは2年連続となる100試合出場を達成したものの、打席数は458打席から331打席へと減少。規定打席には届かなかった。今シーズンは野手としてはチーム最年長となるが、正捕手の筆頭候補でもある。2年ぶりの規定打席到達を目指す。
<2023年阪神年長者上位8人>
※外国人選手除く
※2023年の満年齢
二保 旭(投手/33歳)
西 勇輝(投手/33歳)
秋山 拓巳(投手/32歳)
梅野 隆太郎(捕手/32歳)
岩崎 優(投手/32歳)
岩貞 祐太(投手/32歳)
渡邉 雄大(投手/32歳)
加治屋 蓮(投手/32歳)
(記事=勝田 聡)