奈良間大己(常葉大菊川)

 今年のドラフト会議では支配下69人、育成で57人の合計126人が指名を受けた。

 上位指名の浅野 翔吾外野手(高松商→巨人1位)や松尾 汐恩捕手(大阪桐蔭→DeNA1位)をはじめ、下位指名でも山田 陽翔投手(近江→西武5位)に、林 優樹投手(近江→西濃運輸→楽天6位)のように甲子園を沸かせた選手は多い。

 そこで各球団の支配下指名選手の甲子園出場歴を振り返ってみたい。(2020年の交流試合は含めない)

 日本ハムは1位で事前の公表どおりに二刀流への期待がかかる矢澤 宏太投手(藤嶺藤沢→日本体育大)を単独で指名し交渉権を獲得した。矢澤は藤嶺藤沢時代に甲子園の出場経験はない。当時の矢澤に目立った実績はなく、4年前の2018年ドラフトではプロ志望届を提出するも指名漏れとなっていた。大学での4年間で大きく伸びた好例だ。

 金村 尚真投手(岡山学芸館→富士大)も甲子園への出場はなかった。2年秋の岡山県大会では優勝するも、中国大会で1回戦敗退となり3年春の甲子園への切符をつかむことはできず。最後の夏は西 純矢投手(現阪神)を擁する創志学園に県大会決勝で敗れた。

 アメリカ育ちの3位指名・加藤 豪将内野手(ランチョ・バーナード高→ヤンキース他→3Aシラキュース)はもちろん甲子園への出場はない。4位の安西 叶翔投手(常葉大菊川)と6位の宮内 春輝投手(多古→明星大→日本製紙石巻)も聖地には手が届かなかった。

 支配下指名で唯一、甲子園への出場経験を持つのが5位の奈良間 大己内野手(常葉大学菊川→立正大)だ。3年夏の甲子園では「1番・遊撃手」として攻守ともに活躍。チームを3回戦まで導いた。その3回戦では近江・林と対戦し3打数ノーヒットに終わっている。大会終了後にはU-18侍ジャパンにも選出され、U-18アジア選手権にも参加した。

【日本ハムドラフト指名】

<支配下>
1位:矢沢 宏太(藤嶺藤沢→日本体育大/投手)
2位:金村 尚真岡山学芸館→富士大/投手)
3位:加藤 豪将(ランチョ・バーナード高→ヤンキース他→3Aシラキュース/内野手)
4位:安西 叶翔常葉大菊川/投手)
5位:奈良間 大己常葉大菊川→立正大/内野手)
6位:宮内 春輝多古→明星大ー日本製紙石巻/投手)

(記事=勝田 聡)