日本ハムのルーキーでは北山と上川畑が存在感
京都産業大時代の北山亘基
プロ野球は公式戦の全日程が終了した。11月から秋季キャンプで来シーズンへ向けたトレーニングが始まった。さて、今年も新人たちが1軍で活躍した。貴重な戦力となったチームも少なくない。一方で将来を見据えて2軍で汗を流した選手もいる。各球団のルーキーたちはどのような1年だったのだろうか。その成績を振り返ってみたい。
日本ハムは新庄 剛志監督の公約通り、ルーキーたち全員が1軍の試合に出場した。そのなかでも下位指名の2人が結果を出した。
投手ではドラフト8位の北山 亘基投手(京都成章出身)だ。北山はルーキーながら開幕投手に指名されると3つの四球を与えながらも2回無失点。その後は守護神を含めた中継ぎとして起用され55試合に登板した。
55試合はチームトップでパ・リーグでは6位タイ。新人ではリーグトップの登板数となった。51.1回を投げ58奪三振と三振を奪うことができるのが魅力的。来シーズン以降の起用法は分からないが、今シーズンは即戦力の期待に違わぬ活躍を見せた。
野手ではドラフト9位の上川畑 大悟内野手(倉敷商出身)が存在感を発揮した。80試合の出場のうち遊撃手としてチームトップの62試合にスタメンで起用され、打率.291(261打数76安打)の成績を残した。守備面でも堅実さがあり多くの好プレーで投手をもり立てた。
その他の選手たちは1軍での出場機会こそあったものの、目立った成績を残すことはできていない。ドラフト3位の水野 達稀内野手(丸亀城西出身)はオープン戦で打率.323(31打数10安打)、1本塁打と結果を残したが、シーズンでは打率.122(41打数5安打)と苦しんだ。1軍での出場は21試合にとどまっている。
ドラフト1位の達 孝太投手(天理出身)、同5位の畔柳 亨丞投手(中京大中京出身)、同7位の松浦 慶斗投手(大阪桐蔭出身)は9月25日の楽天戦で揃ってデビュー。達は3回、畔柳は1回を投げ、ともに無失点投球。松浦は1回2失点。3人とも奪三振はひとつもなく、打たせて取る内容だった。
ドラフト2位の有薗 直輝内野手(千葉学芸出身)と同4位の阪口 樂内野手(岐阜第一出身)の野手コンビは、阪口が初安打を記録した一方で、有薗は7打数ノーヒットに終わった。
ドラフト6位の左腕・長谷川 威展投手(花咲徳栄出身)は2試合の登板で1ホールド、防御率0.00の内容。開幕直後に1試合に登板するも左肘の違和感で登録を抹消された。1軍に復帰したのはシーズン最終戦と、ほとんどが2軍暮らしだった。それでもその最終戦で1回無失点の内容でプロ初ホールドマーク。爪痕を残した。
<ルーキー成績>
※育成選手は支配下登録された選手のみ
1位:達 孝太(天理/投手)
[1軍]1試合(3回)0勝0敗 防御率0.00
[2軍]13試合(27.1回)0勝4敗 防御率6.26
2位:有薗 直輝(千葉学芸/内野手)
[1軍]4試合 打率.000(7打数0安打) 0本塁打 0打点
[2軍]60試合 打率.224(165打数37安打) 3本塁打 16打点
3位:水野 達稀(JR四国/内野手)
[1軍]21試合 打率.122(41打数5安打) 0本塁打 0打点
[2軍]38試合 打率.233(90打数21安打) 4本塁打 16打点
4位:阪口 樂(岐阜第一/内野手)
[1軍]3試合 打率.167(6打数1安打) 0本塁打 0打点
[2軍]64試合 打率.164(177打数29安打) 1本塁打 5打点
5位:畔柳 亨丞(中京大中京/投手)
[1軍]1試合(1回) 0勝0敗1H 防御率0.00
[2軍]14試合(15回) 1勝1敗 防御率3.00
6位:長谷川 威展(金沢学院大/投手)
[1軍]2試合(2回) 0勝0敗1H 防御率0.00
[2軍]10試合(10回) 0勝0敗 防御率1.80
7位:松浦 慶斗(大阪桐蔭/投手)
[1軍]1試合(1回) 0勝0敗 防御率18.00
[2軍]5試合(5回) 0勝0敗 防御率7.20
8位:北山 亘基(京都産業大/投手)
[1軍]55試合(51.1回) 3勝5敗9S16H 防御率3.51
[2軍]出場なし
9位:上川畑 大悟(NTT東日本/内野手)
[1軍]80試合 打率.291(261打数76安打) 2本塁打 17打点
[2軍]10試合 打率.324(34打数11安打) 0本塁打 2打点
※2022年シーズン終了時点
(記事:勝田 聡)