ロッテルーキー・松川がチームトップ70試合出場、完全試合、オールスターを経験
松川虎生
プロ野球は公式戦の全日程が終了した。11月からは秋季キャンプで来シーズンへ向けたトレーニングが始まる。さて、今年も新人たちが一軍で活躍した。貴重な戦力となったチームも少なくない。一方で将来を見据えて二軍で汗を流した選手もいる。各球団のルーキーたちはどのような1年だったのだろうか。その成績を振り返ってみたい。
ロッテは高卒捕手ながらドラフト1位として指名を受けた松川虎生(市和歌山高)が注目を集めた。4月には佐々木朗希投手とのバッテリーで完全試合を達成。オールスターゲームにもファン投票で出場した。捕手として70試合のスタメン出場はチームトップで、打率.173(185打数32安打)と打撃面では苦しんだものの、大きな経験を積んだ。
ドラフト2位の池田来翔内野手(習志野-国士舘大)は11試合の出場で打率.091(22打数2安打)と結果を残すことはできなかった。一方で二軍では79試合の出場で打率.241(241打数58安打)の成績を残している。
投手ではドラフト3位の廣畑敦也投手(玉野光南-帝京大-三菱自動車倉敷オーシャンズ)が開幕一軍入りを果たし中継ぎとして30試合に登板した。プレッシャーのかからない場面での起用が多くホールドは2つだけ。また防御率4.91と好成績とはいえないかもしれない。それでも後半戦は一度も登録を抹消されることなく一軍に帯同した。自身最後の2登板では2回3分の1、3回3分の1とロングリリーフもこなした。
同5位の八木彬投手(三菱重工West)は、5月の一軍初登板から8試合連続無失点投球と好スタートを切った。その次の試合から3試合連続失点と打ち込まれるも、最終的には中継ぎで22試合の登板で防御率3.63とまずまずの成績を残している。
社会人出身の両投手は勝ちパターンや先発ローテーション入りとはならなかったものの、中継ぎとしてブルペンを支えた。
ドラフト4位の秋山正雲投手(二松学舎大附高)は一軍登板がなかった。二軍では15試合(先発4試合)の登板で防御率2.34。公式戦最後の登板となった9月27日のDeNA戦では、5回1失点と好投し勝利投手となっている。
<ルーキー成績>
※育成選手は支配下登録された選手のみ
1位:松川虎生(市和歌山高/捕手)
[一軍]76試合 打率.173(185打数32安打) 0本塁打 14打点
[二軍]1試合 打率.500(2打数1安打) 0本塁打 0打点
2位:池田来翔(国士舘大/内野手)
[一軍]11試合 打率.091(22打数2安打) 0本塁打 0打点
[二軍]79試合 打率.241(241打数58安打) 2本塁打 14打点
3位:廣畑敦也(三菱自動車倉敷オーシャンズ/投手)
[一軍]30試合(36.2回) 0勝1敗2H 防御率4.91
[二軍]14試合(29回) 0勝1敗2S 防御率3.10
4位:秋山正雲(二松学舎大附高/投手)
[一軍]出場なし
[二軍]15試合(34.2回) 4勝1敗1S 防御率2.34
5位:八木彬(三菱重工West/投手)
[一軍]22試合(22.1回) 0勝0敗 防御率3.63
[二軍]16試合(16回) 1勝1敗 防御率5.63
※2022年シーズン終了時点
(記事=勝田 聡)