
荘司康誠(立教大)
10月18日、楽天は立教大・荘司 康誠投手(4年=新潟明訓)の1位指名を公言した。新潟明訓(新潟)時代に甲子園出場はなかったが、立教大進学後に全国区の存在となった右腕だ。
最速150キロを超える直球にスライダー、スプリットなどの変化球を交える先発タイプ。プロ入り後の起用方針は分からないものの、先発と中継ぎ両役割の経験があるのは心強い。
このまま立教大の選手が1位指名されれば、2009年の楽天・戸村 健次投手(立教新座出身)以来、13年ぶりとなる。立教大は長嶋 茂雄氏や杉浦 忠氏など殿堂入りプレーヤーを輩出しているが、その時代にドラフト制度はなかった。ドラフト制度導入の1965年以降、ドラフト1位指名選手には誰がいたのだろうか。振り返ってみたい。
1966年に巨人1位指名の槌田 誠捕手(倉敷工出身)が同校から初めての1位指名。2009年の戸村まで8人の1位指名選手(社会人などを経由した選手も含む)が誕生している。
そのなかでプロ入り後にもっとも結果を残したのは横浜(現DeNA)・川村 丈夫投手(厚木高出身)だろう。立教大を卒業後は社会人野球の強豪である日本石油の門をたたき、アトランタ五輪にも出場し銀メダルにも貢献した。1996年のドラフト会議では逆指名で横浜に入団後は先発と中継ぎの両役割で368試合に登板。1999年に17勝を挙げるなど通算71勝を挙げた。
その他では日本ハム・多田野 数人投手(八千代松陰出身)も立教大OBだ。多田野は卒業後にMLBなどを経由して2007年大学生社会人ドラフト1巡目で指名を受け日本ハムに入団。NPBでは80試合に登板し18勝を挙げている。
直近のドラフト1位指名選手である戸村は、107試合の登板で17勝にとどまり目立った成績を残すことはできず2019年に現役を引退した。長嶋 茂雄氏の長男、ヤクルト・長嶋 一茂内野手(立教高出身)は384試合の出場で打率.210、18本塁打の成績だった。
久々のドラフト1位指名選手となる莊司はどのような成績を残すのだろうか。
<立教大OBのドラフト1位指名選手>
槌田 誠(倉敷工→立教大→1966年第2次巨人1位)
横山 忠夫(網走南ヶ丘→立教大→1971年巨人1位)
野口 裕美(米子東→立教大→1982年西武1位)
長嶋 一茂(立教高→立教大→1987年ヤクルト1位)
川村 丈夫(厚木高→立教大→日本石油→1996年横浜1位(逆指名))
多田野 数人(八千代松陰→立教大→MLB他→2007年大社日本ハム1巡)
小林 太志(富岡高→立教大→JR東日本→2007年大社横浜1巡)
戸村 健次(立教新座→立教大→2009年楽天1位)
※2022年シーズン終了時点
(記事=勝田 聡)