巨人・戸郷が初の奪三振王タイトル奪取、中日・高橋は3位と大健闘
巨人・戸郷 翔征投手(聖心ウルスラ出身)
ペナントレースが終わり、セ・リーグ優勝はヤクルト、パ・リーグ優勝はオリックスで、ともに連覇となった。これから、クライマックス・シリーズへと突入するが、個人タイトルは決着した。
昨シーズンのタイトルホルダー並びにトップ5人は、今シーズンも同じように活躍しただろうか。タイトルごとに今シーズンと昨シーズンの顔ぶれを比較してみたい。
セ・リーグの奪三振王は、154奪三振の巨人・戸郷 翔征投手(聖心ウルスラ出身)に決まった。2位は中日・小笠原 慎之介投手(東海大相模出身)の142奪三振、3位が中日・高橋 宏斗投手(中京大中京)の134奪三振、4位は広島・森下 暢仁投手(大分商出身)の133奪三振、5位が阪神・青柳 晃洋投手(川崎工科出身)と、DeNA・今永 昇太投手(北筑出身)の132奪三振。戸郷は初のタイトル獲得となった。
3位に入った今年高卒2年目の高橋は、規定投球回に到達していないが、奪三振率は10.34と群を抜いている。来シーズン以降で年間を通して先発ローテーションを回れるようになれば、最多奪三振のタイトルは十分に狙える。
上位5人のうち戸郷、小笠原、森下の3人は昨シーズンも上位5人に入っていた。一方で昨シーズンのタイトルホルダー、中日・柳 裕也投手(横浜高出身)は168奪三振から124奪三振に大きく数字を落としている。投球回数が172回から153.1回に落ちているのも要因だが、奪三振率も8.79から7.28へと低下した。
同4位だった中日・大野 雄大投手(京都外大西出身)も118奪三振から108奪三振、奪三振率も7.41から6.19へと数字は低下している。
昨シーズン初のタイトル獲得となった柳は数字を落としてしまったが、1989年以降、セ・リーグの日本人投手が最多奪三振のタイトルを複数年連続で獲得したのは元広島の前田健太投手(PL学園出身)の2010年ー2011年だけ。複数年連続で最多奪三振のタイトルを獲得するのは、かなりハードルが高いのが分かる。
<2022セ・リーグ奪三振ランキング>
154奪三振 戸郷 翔征(巨人)
142奪三振 小笠原 慎之介(中日)
134奪三振 髙橋 宏斗(中日)
133奪三振 森下 暢仁(広島)
132奪三振 青柳 晃洋(阪神)
132奪三振 今永 昇太(DeNA)
<2021セ・リーグ奪三振ランキング>
168奪三振 柳 裕也(中日)
138奪三振 戸郷 翔征(巨人)
132奪三振 森下 暢仁(広島)
118奪三振 大野 雄大(中日)
115奪三振 小笠原 慎之介(中日)
※数字は2022年全日程終了
(記事=勝田 聡)