九州地区のOBでは九州学院7名、九州国際大付6名が現役プレーヤー
高校時代の村上宗隆内野手(九州学院出身)
第104回全国高校野球選手権大会(甲子園)は仙台育英(宮城)の優勝で幕を閉じた。東北勢として春夏通じて初めての優勝でもあり、大きな話題を呼んだ。
また、個人でも浅野 翔吾外野手(高松商3年)や山田 陽翔投手(近江3年)といったプロ志望届を出せば、今秋のドラフト会議でも目玉となりそうな選手はいた。
今大会に出場した49校のOBで、2022年シーズンも現役のNPBおよびMLBプレーヤーはどれだけいるのだろうか。地域ごとに確認してみたい。
九州地区は富島(宮崎)と鹿児島実(鹿児島)の2校をのぞいた6校のOBに現役のNPBプレーヤーがいた。
そのなかでも、もっとも人数が多かったのが九州学院(熊本)だ。三冠王を狙えるほど好調な村上 宗隆内野手(2017年ヤクルト1位)をはじめ7名が今シーズンNPBでプレーしている。
村上以外では伊勢 大夢投手(明治大→2019年DeNA3位)が勝ちパターンに定着しチームの上位争いに大きく貢献している。野手では溝脇 隼人内野手(2012年中日5位)と島田 海吏外野手(上武大→2017年阪神4位)が、すでに出場試合数でキャリアハイを更新。ともに1軍で戦力となっている。
九州学院に続くのが、九州国際大付(福岡)の6名だった。しかし、今シーズン1軍で結果を残すことができている選手は1人もいない。清水 優心捕手(2014年日本ハム2位)や富山 凌雅投手(トヨタ自動車→2018年オリックス4位)は、昨シーズンは結果を残したものの今シーズンは苦戦中。シーズン最終盤に一矢報いたいところ。
明豊(大分)は今宮 健太内野手(2009年ソフトバンク1位)と濱田 太貴外野手(2018年ヤクルト4位)が1軍で活躍中。とくに今宮はここ数年負傷もあり苦しんでいたがV字回復。現在打率.298(369打数110安打)と好調で自身初となる打率3割も見えている。濱田もキャリアハイとなる6本塁打を記録しており、長打力に磨きがかかった。
興南(沖縄)は宮城 大弥投手(2019年オリックス1位)が昨シーズンに続いて結果を残している。シーズン序盤こそ勝てない時期もあったが、8月11日以降は3試合連続で8回以上を投げ3連勝。8月27日の西武戦ではプロ初完封勝利もマークした。
有田工(佐賀)は古川 侑利投手(2013年楽天4位)、海星(長崎)は江越 大賀外野手(駒沢大→2014年阪神3位)がそれぞれ唯一の現役プレーヤー。
古川は今シーズンから日本ハムに加入。当初は育成契約だったが春季キャンプとオープン戦で結果を残し開幕前に支配下登録を勝ち取った。ここまで中継ぎとしてキャリアハイの33試合に登板し防御率3.09と結果を出している。
※数字は2022年9月3日終了時点
(記事:勝田 聡)
<現役NPBプレーヤー>
・九州学院(熊本)
溝脇 隼人(2012年中日5位)
小田 裕也(東洋大→日本生命→2014年オリックス8位)
村上 宗隆(2017年ヤクルト1位)
島田 海吏(上武大→2017年阪神4位)
中熊 大智(徳山大→2018年西武育3位)
伊勢 大夢(明治大→2019年DeNA3位)
川野 涼多(2019年西武4位)
・九州国際大付(福岡)
二保 旭(2008年ソフトバンク育2位)
高城 俊人(2011年横浜2位)
三好 匠(2011年楽天3位)
清水 優心(2014年日本ハム2位)
富山 凌雅(トヨタ自動車→2018年オリックス4位)
柳川 大晟(2021年日本ハム育3位)
・明豊(大分)
今宮 健太(2009年ソフトバンク1位)
濱田 太貴(2018年ヤクルト4位)
居谷 匠真(2020年ソフトバンク育6位)
京本 真(2021年巨人育7位)
・興南(沖縄)
大城 滉二(立教大→2015年オリックス3位)
宮城 大弥(2019年オリックス1位)
勝連 大稀(2019年ソフトバンク育4位)
・富島(宮崎)
不在
・鹿児島実(鹿児島)
不在