プロ野球の世界において2軍は若手を育成するだけでなく、ベテランや不振に陥った選手の調整であったり、故障明けの選手の実戦復帰の場として様々な立場の選手の集合体だ。はたして各球団はどのような状況の選手に打席数を多く振り分けているのだろうか。2軍で多く打席を与えられている選手を球団ごとに確認してみたい。

 1軍は苦しんでいる阪神だが2軍では上位争いを繰り広げており、6月21日終了時点においてウエスタン・リーグで首位に立っている。そのなかでもっとも打席を与えられているのが井上 広大外野手(229打席)だ。

 2019年ドラフト2位で指名を受け履正社から阪神に入団した井上は、今シーズン2軍で研鑽を積んでいる。

 ここまでの成績を見ると、打率.195(210打数41安打)、4本塁打、26打点とやや苦戦中。なかでも77三振はリーグワーストとなっており、三振の多さが目につく。昨シーズンも95三振でリーグワースト3位だったが、現時点では改善されていない。K%でみても34.5%から33.6%とほぼ変わっていない。

 とはいえ井上は長打を売りにする打者であり、本塁打や長打でカバーできれば問題はない。しかし長打率は.463から.286へ、長打力を示すISO(長打率ー打率)の指標も.196から.090と悪化。三振の数が変わらず、長打が減少している。この先、どのような打者へと育っていくのか。三振の数、そして長打率、ISOの推移に注目していきたい。

 井上に続く198打席が高卒2年目の髙寺 望夢内野手(上田西出身)だ。高寺は打率.297(175打数52安打)と首位打者争いでも2位につけるなど打撃面でアピール。交流戦期間中には1軍昇格も勝ち取った。1軍では4試合の出場で安打は生まれず、すでに登録を抹消されたが、打撃面で結果を残し続けることができれば再び昇格のチャンス訪れるだろう。

 177打席の板山 祐太郎外野手(成立学園出身)、164打席の遠藤 成内野手(東海大相模出身)、153打席の江越 大賀外野手(長崎・海星出身)が2人に続いている。このなかで板山は大卒7年目、江越は大卒8年目。年齢的には若手から中堅となった。2軍で打席を多く得るよりも、1軍に定着することが求められる。ここまで板山は打率.239(155打数37安打)、2本塁打で、江越も打率.238(126打数30安打)、2本塁打と圧倒的な数字を残すには至っていない。2軍では格の違いを見せたいところ。

 高卒3年目の遠藤は1年目に178打席、2年目に267打席与えられており、今シーズンは順調に行けば昨シーズンの打席は上回る。現在は打率.239(142打数34安打)。もう少し打撃面で結果を残すことで初の1軍昇格を目指す。

<打席数上位5人>

229打席:井上 広大(外野手)
198打席:髙寺 望夢(内野手)
177打席:板山 祐太郎(外野手)
164打席:遠藤 成(内野手)
153打席:江越 大賀(外野手)

※2022年6月21日終了時点

(記事=勝田 聡)