高校時代の万波中正(横浜)

 開幕から2ヶ月以上が過ぎセ・パ交流戦も終了した。ここまでシーズンも多くの”新顔”が1軍で結果を残しブレークしようとしている。昨シーズンまでの実績はないものの、今シーズンここまで結果を残しブレークしつつある選手を各球団ごとに振り返ってみたい。

 新庄剛志監督体制となった日本ハムは投手、野手ともにフレッシュな顔ぶれが結果を残している。野手では万波 中正外野手(横浜高出身)がその筆頭候補だ。4年目の万波は昨シーズン49試合に出場するも、打率.198(126-25)、5本塁打と打撃面で結果を残せずにいた。

 しかし今年はオープン戦で2位タイとなる5本塁打を放つと、開幕1軍を勝ち取りここまですでにリーグ3位タイとなる10本塁打を記録している。打率.217(175-38)と、まだまだ確実性は低いものの一発を期待できる長打力は魅力的だ。

 万波と同じくスラッガーとして開花しつつあるのが2年目の今川 優馬外野手(東海大四出身)だ。今川は昨シーズン13試合の出場で打率.071(28打数2安打)、1本塁打とプロの壁にぶつかった。だが今シーズンはすでに41試合の出場で打率.243(115-28)、6本塁打と結果を出している。6本塁打はチーム4位。また規定打席には到達していないものの、長打率.478はチーム2位でOPS(出塁率+長打率)は.765でチーム4位と長打力に長けている。

 2人のスラッガー候補がここから先、どこまで本塁打を積み重ねていくのか注目が集まる。

 投手では2年目の根本 悠楓投手(苫小牧中央出身)が先発として結果を残しつつある。昨シーズンは1軍での登板がなかったが、今シーズンはここまで4試合(先発3試合)に登板。5月29日の巨人戦では5回2失点と試合を作りプロ初勝利をマークした。

 6月9日のDeNA戦では勝ち負けこそついていないものの5回2失点と2試合連続で先発としての役割を果たした。現在も1軍帯同が続いており、交流戦明けも先発として起用されることが濃厚。高卒2年目の左腕が先発ローテーションに定着するかもしれない。

 日本ハムは新庄監督の方針もあり、選手の起用法が定まっていない部分が多くある。これから先も、まだ見ぬ新戦力が頭角を現す可能性が十分にありそうだ。

<日本ハムの主なブレーク選手>

根本 悠楓(投手/苫小牧中央高→2020年5位)
万波 中正(外野手/横浜高→2018年4位)
今川 優馬(外野手/JFE東日本→2020年6位)

※数字は2022年6月18日終了時点

(記事=勝田 聡)