ヤクルトのベテラン、12球団最多の7人が奮闘中
ヤクルトの石川雅規(※写真は2015年撮影)
一般的にプロ野球の世界では30代半ばを過ぎると、ベテランと呼ばれることが多くなる。
レギュラーや先発ローテーション、勝ちパターンといった主戦力としてバリバリ働いている選手がいる一方で、代打の切り札や守備固め、先発ローテーションの谷間など違う役割でチームを支える選手も多く存在する。
今シーズン、ここまで各球団のベテラン選手たちはどのような成績を残してきているのだろうか。各球団の35歳以上(2022年の満年齢)の選手の現在地を振り返ってみたい。
球団史上初となる日本一連覇を目指すヤクルトは7人のベテラン選手が在籍している。これは12球団でもっとも多い。
そのなかでただ1人の投手が石川 雅規投手(42=秋田商出身)だ。石川はここまで5試合に登板し2勝2敗。27.2回を投げ防御率3.25とまずまずの成績を残している。また打席では安打も放っており、入団から21年連続で勝利と安打を達成した。登板3試合目以降は中10日以上の間隔を空けており、今後もゆとりをもった起用が続きそうだ。
野手は青木 宣親外野手(40=日向高出身)、内川 聖一内野手(39=大分工出身)、坂口 智隆外野手(38=神戸国際大附出身)、嶋 基宏捕手(38=中京大中央出身)、荒木 貴裕内野手(35=帝京三出身)、川端 慎吾内野手(35=市立和歌山商出身)と6人が35歳以上だ。
そのなかで最年長の青木は開幕戦から「2番・左翼」で出場していたものの、調子が上がらず5月半ばからは6番へと打順を下げた。打率は2割前半と低迷しており、セ・パ交流戦で巻き返すことができるかがポイントとなりそうだ。
荒木は試合終盤に一塁や左翼の守備固めとして25試合に出場。打席数は少ないながら打率.333(6打数2安打)、3四球で出塁率.556と打撃面でも結果を残している。
昨シーズン代打の切り札として活躍した川端は打率が1割以下と調子が上がらない。しかし、5月21日の試合ではスタメンで出場すると安打を放った。ここまで26試合で打率.071(28打数2安打)だが、どこまで上げてくるか注目が集まる。
内川、坂口、嶋の3人は1軍での出場がない。内川と坂口は2軍で汗を流している。2軍で坂口は31試合に出場し、打率.229(96打数22安打)、2本塁打。内川は27試合の出場で打率.303(76打数23安打)、1本塁打の成績を残している。経験のあるふたりだけに、どこかのタイミングで1軍への昇格チャンスはありそうだ。
一方の嶋はコーチ補佐として1軍に帯同中。選手としてではなくコーチ職としての役割が強い。そのため2軍での出場も2試合だけとなっている。
<ヤクルトの35歳以上の選手>
※2022年の満年齢
石川 雅規(42歳)
青木 宣親(40歳)
内川 聖一(39歳)
坂口 智隆(38歳)
嶋 基宏 (38歳)
荒木 貴裕(35歳)
川端 慎吾(35歳)
※数字は2022年5月25日終了時点
(記事:勝田 聡)