広島のルーキーは7人中、黒原、末包ら4人が1軍でプレー
関西学院大時代の黒原拓未
プロ野球が開幕して1ヶ月が過ぎた。昨年のドラフト会議で指名されたルーキーたちも、複数名が1軍デビューを果たしている。また1軍デビューはまだでも2軍で出場機会を得ている選手も多い。そこで各球団ルーキーたち(支配下のみ)のここまでの結果を振り返ってみたい。
広島はドラフト1位の黒原拓未投手(智辯和歌山ー関西学院大)、同3位の中村健人外野手(中京大中京ー慶應義塾大ートヨタ自動車)、同5位の松本竜也投手(智辯学園ーHonda鈴鹿)、同6位の末包昇大外野手(高松商ー東洋大ー大阪ガス)と7人のうち4人がすでに1軍で出場機会を得た。
黒原と松本の両投手はいずれも中継ぎで8試合に登板。防御率2点台と結果を出している。ここまで勝ち負けはついておらず、ホールドも黒原の1つだけ。まだ僅差でリードしている場面での登板はほとんどない。
だが、広島では新人の投手を勝ちパターンに抜擢することは珍しくない。比較的プレッシャーの少ない場面で結果を出し、勝ちパターンへの道を探ることになる。
野手では中村と末包の2人が開幕1軍を勝ち取り、抹消されることなく帯同を続けている。末包は「7番・右翼」で開幕スタメンに抜擢されると、いきなり3安打猛打賞と鮮烈なデビューを飾った。その後、やや停滞しスタメンから外れる試合も増えた。
しかし4月12日以来となるスタメン起用となった4月21日の巨人戦では2度目の猛打賞を達成。鈴木誠也(現カブス)の抜けた右翼のレギュラー争いに踏みとどまっている。一方の中村はここまで7試合の出場で1安打。末包と比べるとチャンスを与えられる機会が多くない。
ドラフト2位の森翔平投手(鳥取商ー関西大ー三菱重工West)、同4位の田村俊介外野手(愛工大名電)、同7位の髙木翔斗捕手(県立岐阜商)は2軍で出場した。森はオープン戦で先発のチャンスを与えられながら結果を出すことができず、開幕2軍スタートとなった。しかし2軍では4試合で2勝を挙げており、先発ローテーション入りへ向けてアピールを続けている。
田村と髙木はともに2軍でプロ初安打を記録した。髙木は捕手というポジションだけに 2軍で経験を積む1年となりそうだ。一方の田村は3月23日の出場を最後に2軍戦から遠ざかっている。
(記事=勝田聡)
【広島ドラフト指名】
<支配下>
1位:黒原拓未(投手・関西学院大)
[一軍]出場なし
[二軍]8試合(6.1回) 0勝0敗1H 防御率2.84
2位:森翔平(投手・三菱重工West)
[一軍]出場なし
[二軍]4試合(23.2回) 2勝1敗 防御率3.04
3位:中村健人(外野手・トヨタ自動車)
[一軍]7試合 打率.200(5打数1安打) 0本塁打 0打点
[二軍]1試合 打率.000(4打数0安打) 0本塁打 0打点
4位:田村俊介(外野手・愛工大名電高)
[一軍]出場なし
[二軍]4試合 打率.200(15打数3安打) 0本塁打 2打点
5位:松本竜也(投手・Honda鈴鹿)
[一軍]8試合(8.1回) 0勝0敗 防御率2.16
[二軍]出場なし
6位:末包昇大(外野手・大阪ガス)
[一軍]13試合 打率.333(39打数13安打) 1本塁打 3打点
[二軍]出場なし
7位:髙木翔斗(捕手・県岐阜商)
[一軍]出場なし
[二軍]7試合 打率.091(11打数1安打) 0本塁打 1打点
※数字は2022年4月22日終了時点