3年続けて2年目から覚醒するヤクルトのドラ1。20年1位の木澤尚文もそれに続くか?
慶應義塾大時代の木澤 尚文
昨年日本一のヤクルト。17年、18年、19年のドラフト1位の選手が2年目から成果を発揮している。
17年ドラフト1位の村上 宗隆内野手(九州学院出身)は高卒1年目から1本塁打を放って2年目以降に期待をもたせると、2年目の2019年には36本塁打を放つなど、最年少記録を次々と更新し、今ではプロ野球を代表するスラッガーへ成長した。
18年のドラフト1位・清水 昇投手(帝京出身)は、1年目が1軍11試合登板で、防御率7.27と大卒ドラ1としてはあまり良い成績とはいえず、ヤクルトファンも不満に思ったことだろう。ただ、2年目から別人のような快投を見せ、20年は52試合登板で、30ホールドと最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した。さらに21年も凄みを発揮し、72試合登板、シーズンの半分以上はマウンドに登り、日本記録となる50ホールドを達成し、今や不動のセットアッパーに成長している。
そして19年ドラフト1位の奥川 恭伸投手(星稜出身)は、1年目は2軍で過ごし、1軍では1試合だけ登板し、2回を投げて5失点と痛恨のデビューとなったが、2年目は中10日ローテーションを過ごすことが多く、順調に成長を遂げ、18試合で9勝、105イニングと先発投手へ大きく成長を遂げた。
こうなると、20年ドラ1、木澤 尚文投手(慶應義塾出身)への期待も高まる。昨年は1軍登板なしに終わったが、今季はここまで好投を見せており、最速は156キロに更新。どのポジションで投げるのか、開幕1軍を勝ち取るべく、これからもアピールを続けていきたい。
1年目から活躍をすれば理想的だが、2年目以降でも、順調に成長し続ける選手が多いほど、チームの成績も上向きやすい。去年のヤクルトはそういう選手が多かったのが大きかった。木澤もそれに続けば、投手力は一気に厚くなる。