153キロ魂の剛速球を披露!巨人19年ドラフト1位右腕の投球には夢がある
堀田 賢慎
完全に1軍レベルのマウンドだった。巨人の19年ドラフト1位右腕、堀田 賢慎投手(青森山田出身)が、最速153キロの直球を主体に力でねじ伏せる圧巻の投球を披露してみせた。
17日、ロッテとの練習試合で5回から3番手として登板した堀田は、四球、安打などで招いた1死満塁から、2者連続三振でピンチを切り抜け1回を無失点に抑えきった。11日に宮崎での紅白戦で1回3人完全投球から一転。走者を出す大ピンチの投球となったが、自慢の速球での真っ向勝負を挑んでロッテ打者をキリキリ舞させた。
1死満塁で迎えたのは、ロッテ17年ドラフト1位・安田 尚憲内野手(履正社出身)。初球は外角に抜けたが、2球目、3球目と直球で空振りを奪った。チェンジアップを1球挟んでの5球目も速球で空振り三振。安田のバットは3度空を切った。
続く西川 僚祐外野手(東海大相模出身)は20年ドラフト5位の2年目。初球から5球連続直球を投げ込んでフルカウント。2死満塁フルカウントと、絶体絶命の場面で選んだのは、やはり直球だった。152キロを計測した速球は外角へずばりと決まり見逃し三振。西川は手が出なかった。
真上から振り下ろし、角度のついた最速153キロの直球は、堀田のポテンシャルが本物であることを証明した。確かに細かなコントロールはなく、ばらつきはあった。安打も許し、変化球の制球もやや甘く入る場面もあった。それでもピンチで自分の投球を貫いた精神力と魂のこもった速球には人をひきつけるものがある。
トミー・ジョン手術を受けた影響で今は育成選手だが、支配下登録される日がまたグッと近づいたと思いたい。1回打者6人、2安打、1四球、2奪三振。今季初めて他チームと対戦した堀田が投じた29球には、今後大エースへと変身する夢を感じた。